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「やっぱ俺じゃダメかなぁ。」
例えようのない寂しさと
虚しさと
焦燥感と、
どうする事も出来ない現状に挟まれたまま
動けずにその場にうずくまる。
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頭の中を今でも駆け巡ってるのは、
...昨日のA。
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彼女は僕には分からない様に、
気遣ってたみたいだけど
そりゃぁ気付きますよ、そんなの。
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見てた景色は僕との思い出が詰まった場所なのに。
「やっぱここの景色綺麗だよなぁ！」
A「そうだね(笑)」
「初めてデートした時思い出す〜」
A「確かにね。笑」
「なんか飲み物買ってこようか？」
A「ほんと？私も行こうか？」
「いいよ。ここにいなよ。」
A「ありがと。」
自販機まで飲み物を買って、
明日結婚かぁ、なんて他人事みたいに思いつつ
彼女のいる所まで帰る。
「A、」
名前を呼びかけて、息を呑む。
この綺麗な街の光に照らされた彼女は
泣いていた。
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それは、僕にも分かる、
僕と同じ気持ちの涙ではなく、
後悔だ。
彼女はきっと、後悔をしてる。
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その事は、昔から、何となく、いや、ハッキリ
ちゃんと分かってた。
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その後悔がどこに向かっているのかも。
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それでも僕は。
「...綺麗だ」
いつだって見てない振りをするんだ。
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「...、A!!ただいまぁ！」
ビクッとする彼女の体。
A「あ、おかえり。ありがとう。」
さり気なく涙を拭く彼女。
A「あ、ミルクティーだ！ありが、」
何度も'ありがとう'を繰り返す彼女を
抱き締める。
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A「...雅紀？」
戸惑いつつも僕の腰に腕を回す君。
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本当は君が誰か別の人を好きでも、
本当は君が僕の事なんか何とも思ってなくたって、
今、君は僕のものだ。
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「A、結婚してくれてありがとう。
僕、Aのこと大好きだよ。」
A「...ありがとう。」
彼女は返さない。
好きだよ
この一言が欲しいだけなのに、
いつだって返してくれない。
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A「どうしたの？笑
早くミルクティー飲みた、」
彼女の口を塞げるのだって僕なんだから。
彼女はやっぱり僕のものだ。
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ほら、
やっぱり僕は見ない振りを続けてる。
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嵐崎yui(プロフ) - なり。さん» コメありがとうございます！恋愛の形は難しいものですよね...読んで下さってありがとうございます。 咳の心配まで!!笑 嬉しいです、吸入しつつ格闘しております。笑 次の作品までには治しますね!!← (2018年1月6日 18時) (
レス) id: e3edb4bd57 (このIDを非表示/違反報告)
なり。(プロフ) - 明けましておめでとうございます！更新有り難うございます。 …分かっていても、それでも彼女を手放せない程、好きなんですね。余計苦しんでいる姿がとても切ないです。yuiさん、咳大丈夫ですか？早く良くなりますように…(;;) (2018年1月6日 0時) (レス) id: 61cc30c67c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：嵐崎yui | 作成日時：2017年12月22日 12時
