僕たちの空【 Masaki Aiba】 (ページ9)

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8 翔side ページ9

会議室へ向かおうと楽屋を出ると、向こうからニノが繰り返し相葉くんを呼ぶ声が聞こえてきた。

何事だ？と思い、急いで声の方に向かう。

角を曲がった瞬間、俺の目に飛び込んできたのは、

こちらに背を向けて、座り込むニノと、

真っ青な顔で床に倒れ込んでいる相葉くんの姿だった。

翔「…えっ？相葉くん？！」

慌てて駆け寄る。

翔「ニノ、どうしたの？なにがあった？」

和「相葉くん見かけて、体調悪そうで声掛けたら、急に倒れて。」

幸い、持っていたバックがクッションのようになり、頭を打ち付けることだけは回避出来ているようだった。

翔「とりあえず、救急車。もう呼んだ？」

和「ごめん、まだだ。俺呼ぶから」

ポケットから携帯を取り出し、救急車を呼ぶにのの声が、少し震えているみたいだった。

俺も、突然の出来事に混乱し、不安で足がガクガクしていた。

確かに、最近の相葉くんは少し体調が悪いのかなと思うことがよくあった。

ドラマも決まり、個人の番組もいくつか持っていて、人一倍忙しくしている彼だったから、疲れているのだろうと、そのくらいにしか考えていなかった。

体調悪くても、無理してしまう彼のことを知っていたはずなのに、倒れるまで何もしてあげられなかった。

遠くから、救急車のサイレンの音がかすかに聞こえていた。