-7 ページ7
スペアが出るたびにハイタッチ。
ストライクが出たら二人してガッツポーズ。
テンションの上がった俺たちは続けざまに３ゲームも遊んだ。
結果、潤の手元にポカリが１本。
俺の手元には空になったコーラのボトルと買ったばかりの缶コーヒーが１本。
いい勝負だった。
最後、ミラクルとしか言いようのないターキーがなければ当然のように負けていた。
「相葉くん、マジあれないわ」
悔しそうに潤が言う。
「俺もそう思う」
その言葉に笑い合って。
受付に靴を返すと外は真っ暗になっていた。
むっとした夜の空気に首筋に汗が滲む。
「帰る？」
俺の言葉を無視するように潤が口を開いた。
「相葉くんてひとり暮らしなんでしょ？」
何を意味するのか図りかねて曖昧に頷けば、その目がキラリと俺を捉えた。
「家、行ってもいい？」
予想もしない言葉に狼狽える。
それでも頭の中では必死で自分の部屋の状況を思い描く自分がいて。
それに気づいて苦笑した。
「何にもないよ？」
「いいの、いいの。何か買って行こ？」
そう言って前を歩き出す。
不思議な夜のはじまりに、俺はただその後をついて行くだけだった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 418人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
LILY(プロフ) - だんぼさん» だんちゃん、この２にもたくさんのコメントありがとうね^ ^/各回最後の〆はやっぱり大野さんでしょう（笑）ちょっと不思議な存在感。あのふにゃ〜とした笑顔で『わかんないから任せる〜』とか言ってそうじゃない？っていうね。次はいよいよあのコ登場。そして・・・ (2014年10月7日 10時) (
レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
だんぼ(プロフ) - 大野さんキタ〜っ♪ なんか 本当になんも言わずに こんな風に座ってそうで…。りりちゃん？どこぞで観察してんじゃないか？と思ったです。人と人との出会いは不思議でもしも、あの時 あそこに行かなければ、とか…ね？だからこそ恋に堕ちる瞬間って特別なんでしょうね (2014年10月7日 9時) (レス) id: 8e040225cb (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - Mr.総武線@あらしっくさん» Mr.総武線さん、ありがとう〜！！そう言っていただけると非常にホッとします。基本、小心者なんでね（笑）この二人の続きはどうか想像でお楽しみください。出会いがあって別れがあって、そして再会もあるかもしれなくて。私が切り取ったのはほんの一コマに過ぎません^ ^ (2014年10月7日 6時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
Mr.総武線@あらしっく(プロフ) - 彼らの恋心、びんびん届いてきてます笑 二人も、ついに本気の恋に… 翔ちゃんとニノ、再会したんですね？^ ^ でも、本気の櫻葉の恋☆ また、別れがきちゃうのかしら…(^_^;) 出会いと別れは同じ数あるって言いますし… でも今は、今を見て楽しむ二人が、可愛いです！ (2014年10月6日 21時) (レス) id: 7bdc8b1e9c (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - だんぼさん» だんちゃん、ありがとう^ ^/はじまりはきっと二人とも心は別のところにあったのかもしれないけど、もしかしたら知らないうちに寄り添っていたのかもしれない。翔ちゃんが想い人に会ってどう思ったのか、相葉さんがどう思ったのか。この恋の行方を最後までお楽しみに☆ (2014年10月5日 11時) (レス) id: ec7070c826 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：LILY
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/list/Colorfulstory/
作成日時：2014年9月17日 7時
