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そして、現在……社会人__。
俺は、5度目の恋をした。
その子は、男なのかと疑っちゃうほど可愛らしくて仕事に一生懸命でみんなから愛される……けど、もの凄く甘えベタな会社の後輩。
「有岡先輩っ!!」
「お、山田くん。どうしたの?」
「この資料、これでいいと思いますか?」
「どれどれー?んー、うん!いいと思うよ」
「ありがとうございますっ!!」
真っ直ぐにそんな笑顔を向けられて自分でもびっくりするほど心臓が動き出す。
山田は社内で1番と言っていいほどモテている。
そんな奴だからこそ誰にも渡したくないって思っちゃうんだよ。
でも……やっぱり過去の事が俺の気持ちの邪魔をする────。
「ぁ、有岡先輩……!」
「ん?」
「これ……確認お願いします……!!」
「え……?部長とか課長とかじゃなくて?」
「さ、先に……先輩に……かなぁ、と……」
「あぁ、なるほど……?」
「じ…じゃあっ……!」
そそくさと去っていく山田の背中を暫く眺めた後、受け取ったファイルに目を向ける。
そこには明らかに資料とは違う別の紙が入っていた。
その紙に山田の字で“今晩、飲みに行きませんか?”と書かれていた。
チラッと山田が座っているデスクの方を見れば目が合ったのにすぐにそらされてしまった。
はぁぁぁ……可愛すぎる……。
「あんな誘い方して、山田なんか悩んでんの?」
「な、悩んでないよ!!大ちゃんと……飲みたかっただけ……」
“山田”“大ちゃん”、そしてタメ口。
この2人っきりになった時の特別感が堪らなく好き。
「……大ちゃんと…こうやって飲むの…好きなんだ」
……あぁ、もう……言っちゃった方がいいのかな。
この溢れんばかりの想いを目の前にいるこいつに伝えたい。
「山田……」
「なに?」
神様……どうか……俺にもう一度だけチャンスを────
____________好きだよ。
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作者名:ArYm0129 | 作成日時:2022年9月15日 17時