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大学生＿＿。
俺には人生で2度目の恋人ができた。
ちょっと甘えベタで照れ屋な男。
「大ちゃん、今日泊まっていい？」
「別にいいけど……何？お誘いですか？」
「ばッ、！ちげぇよ！！」
「光くんは淫乱ですね〜」
「やめろって！！」
からかうとすぐに顔を赤く染めちゃう光くん。
ほんと、照れ屋なんだからw
伊野ちゃんの時とは違い順調に俺らの関係は進んでいった。
ハグだってキスだってそれ以上事だって。
俺たちが付き合い始めてから1年と半年が経とうとしている時、
珍しく光くんがアポなしで俺の家にやって来た。
その日は、大雨で何も差さずに来たのか光くんの体はとてもビショビショだった。
取り敢えずバスタオルとココアを渡してソファに座らせた。
「光くん……何かあったの？」
できるだけ優しくそう問いかけると震える声で俺の名前を呼んできた。
「大ちゃん……俺……、大ちゃんの事……好きだよ……？」
「え、あ、うん。ありがとう」
「………………ねぇ、……」
「ん？」
「“別れよ”」
「え……」
「大ちゃんが……俺の事、……好きなのか…わかんなくなっちゃって……。
家行く時だってさ、……毎回…俺からで……
その……そーゆー事する時も……俺からで……
俺、……大ちゃんから…求められた事……1回も無い……
愛の言葉とか、……も」
思い返してみればそうだ。
家に誘ったり行きたいって言うのは光くん。
デートに誘うのも光くん。
そーゆー事する時も光くん。
告白も……光くん……。
それに……俺…好き、とか……可愛いとか……1度でも言ったことがあったか？
「そういう事だから……じゃあね」
光くんはまだ一口も飲んでないココアをテーブルの上に置いてそのまま家から出ていってしまった。
俺はただドアが暇る音を聞いてその場に突っ立っている事しかできなかった。
次の日から俺らの関係はただの同級生という括りになってしまった。
どうしてあの時、引き留めることができなかったのか……。
そんなの、もう答えは出てるはずなのに……。
当時の俺はずっとずっと考え続けていた。
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作者名：ArYm0129 | 作成日時：2022年9月15日 17時
