愛に溺れ。 (ページ49)

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_学園のプリンセス_

どうやら俺はそう呼ばれてるらしい。
毎日のように呼び出されて、毎日のように手紙をもらう。

恋人であるだいちゃんはそれが気に食わないらしい。

ねぇ、だいちゃん。
たしかに俺、告白されてるよ。
でもねそれとはまた別な理由で呼び出されてる時があるの。

直接の告白よりも高頻度で貰う手紙。それ、誰宛だと思う？

だいちゃん。全部君宛なんだよ。
みーんな、だいちゃんのために文を考えて一生懸命書いてるの。

_学園のプリンス_

君はそう呼ばれてるの。

　プリンセスはみんなのもの。
　プリンスは平等に。

　プリンセスへの直接的な告白はOK。
　プリンスへの直接的な告白はNG。

そんな暗黙のルールがあるからみんなこうやって手紙を書くの。
それを一番仲のいい俺にみんな渡してくる。

でもねそーんな薄っぺらい気持ちに大ちゃんは永遠と気づかない。
さぁー。なぜでしょう。

クシャ………。

答えは簡単だよ。

「ん？アイス買わねーの？」
「あ、ごめんごめんっ。ちょっと…ゴミがあってさー」

受け渡し人である俺がちゃんと仕事をしないから。

そんな。何処の馬の骨かもわからないやつがだいちゃんに気持ちを伝える権利なんてないの。

学園のプリンスは平等に？
はっ。ざーんねん。

学園のプリンスは俺だけのものですっ♡