愛に溺れ。 (ページ4)

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中学生＿＿。

知念の事もどうでもよくなった頃、2度目の恋をした。

俺より背がだいぶ高くて一生懸命な生徒会長。

俺は少しでも一緒にいる時間を増やしたかったから頑張って生徒会書記になった。

「やぶちゃーん、これどう思う？」

「んー、なんかなぁ……ここをさこうするのは？」

「ん！名案！」

「だろ？」

「そんなドヤ顔されても……w」

楽しかった。

幼稚園の頃とは違うちゃんとした恋。

いつか、俺から告白したいなぁ……って考えていた時、

夜中に薮ちゃんから電話がかかってきた。

「もしもし、薮ちゃん？」

『……大ちゃん…』

「ん？どうしたの？」

『俺ってさ、生徒会長になってテストも上位をキープ……凄い…よね？』

「え、あ、うん。凄いと思うよ。尊敬してる」

『…………最近ねいろんな人から期待されて正直プレッシャーが凄くて……それで、もうなんか……疲れちゃったんだよね……』

「え……薮ちゃん……？」

『ごめんね、大ちゃん……最後に声聞けて良かった

大好きだったよ……バイバイ』

その言葉を最後に薮ちゃんとの通話は切れてッーーッーーという音だけが耳の中で響き渡った。

次の日。

「えー、みなさんに悲しいご報告があります」

少し目を赤くしながら先生が言ったのは薮ちゃんの事。

昨夜、自身が住んでいるマンションの屋上から飛び降りて自らの手で命を絶ってしてしまった……との事だった。

どうして俺は、あの時に何も言ってやれなかったのだろう。

あそこで何か言っていたら変わってた？

もしも……両想いだったのなら俺がもっと早く気持ちを伝えていれば薮ちゃんは助かってたのかな？

俺は、ずっとずっと後悔し続けた。