愛に溺れ。 (ページ3)

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俺の恋物語　【ar × 　】ページ3

幼稚園＿＿。

俺の初恋相手は甘えん坊でみんなから愛される男の子だった。

「ちねーん！」

「なぁに？だいきっ」

「んふふ、すきだよ！」

「ぼくも！」

お互いに気持ちを伝え合うのは日常茶飯事。

けどそれは幼い子特有のじゃれあいのようなものだった。

「ぼくね、おおきくなったらだいきとけっこんするんだっ！」

「じゃあ、おれがむかえにいくね！」

「うんっ！」

そんな約束から半年後。

知念が引っ越すことになった。

「ほら、知念くん、みんなに挨拶しな」

「ぜったい、…ぜったいにみんなことわすれませんっ」

その日はみんな泣いてたっけなぁ……。

それから数年後。

俺は小学1年生になった。

そして、学校生活に慣れてきた頃。

「なぁ、知念っておぼえてる？」

「うん、ようちえんいっしょだったよね」

「そうそう、俺のいとこなんだけどね

このまえ、あってきたの」

「へー！いいなぁ！俺もあいたい！

なんかはなしてきたの？」

「うん、なんかな知念すきなひとができたらしいんだよ！」

「すき、なひと……？」

「そうそう！なんだっけなぁ……ゆうと？とかいうひと！」

「へ、へぇ……そうなんだ……！」

俺らの約束は幼稚園児が繰り広げる可愛らしい劇でしかなかったんだ。