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愛が歪むのは普通のこと 【ar × ym】 ページ18

ただの駄作

────────





チッ…チッ…チッ…チッ…



「………………」



チッ…チッ…チッ…チッ…



「………………」



チッ…チッ…チッ…チッ…



遅い……。



恋人である有岡大貴が友人との飲み会に行ったっきり全然帰ってこない。



日付が変わる前には帰るよとか言ってもう24時過ぎだ。



飲み会に行くといっつもこうだ。



だから……行ってほしくなかったのに……。



チッ…チッ…チッ…チッ…



ガチャ……



「っ!?」





やっと、帰ってきた……!!





「た、…ただいま……」



「…………だいちゃん…なんでこんなに遅いの?」





本当は抑えようとしていた気持ちも大ちゃんを前にすると全て漏れてしまう。





「ねぇ、なんで?

そんなに友達といるの楽しかった?

俺より友達といた方がよかった?」



「ちが……山田…落ち着け」



「……面倒臭いって思ってるんでしょ?」



「そんな事……」



「なんで?俺はこんなに愛してるのに

なんで大ちゃんはいっつもそうなの

ねぇ、どうして?

なんで俺の事を愛してくれないの?」



「山田……」





あぁ……まただ……大ちゃんのこの顔……。



本当は言いたくない。こんな可愛くない事言いたくないのに……。



こんなんじゃ……嫌われちゃう……。





「…ふ……ぇ……」



「あぁ、ほら……泣くなって……

悪かったよ、ごめんな?」



「……もっと…アイシテ、……ッ…よ」





なんでこんなことしか言えないんだよ……。



なんで……こんな俺は歪んでんだよ……



もう……嫌だ……。



















「うッ……く……ッ……」





俺の腕の中で“もっと愛してよ”と泣いている山田。



山田……俺はお前のことを凄く愛してるんだよ?



俺はただ、お前の歪んだような目を見る為に……お前の泣き顔を見る為に……飲み会に行ってわざと遅い時間に帰ってくるんだから。



その顔を見る度に「あぁ…俺、愛されてる」って感じていい気分になるんだ。



山田が自分の歪んだ愛に悩んでることを俺は知っている。



でもね、山田。



愛が歪むなんて普通のことなんだよ。



だからもっと……もっと……俺を愛してるって顔…見せてよ。

ポッキーゲーム 【ar × cn + ym】→←ただ言わせたいことを言わせただけ【ar × ym】



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作者名:ArYm0129 | 作成日時:2022年9月15日 17時

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