ある日の放課後 １話 ページ2
今日も帰る手掛かりを探すため、図書館に入り浸る。
『あ”ぁ”･･････何もないな･･････空間魔法ってやつの本はないのかよ。そういう系は置いてないのかもな。生徒が悪用しないように。』
｢’なにをしている、人間’！！！｣
『’ぎゃぁぁ！？’』
悲鳴を上げながら振り返る。
『えーっと、貴方は･･････誰でしたっけ？』
｢’セベク・ジクボルトだ！’｣
『”静かに静かにしないと！ここ図書室だよ！？”』
｢す、すまない。｣
『で、なんでしょう？セベクさん。』
｢さっきから空間魔法をしらべているようだったからな！ひ弱な人間には使えんからやめておけと注意しに来た！｣
『いや、帰るための手掛かりにしようってだけで僕自身は使わないし、魔力無いから使えないよ！？』
｢む、そうだったのか。魔力がないということは、お前が噂の監督生か！｣
『そうだよ。ちょっとここじゃあ喋りにくいし、中庭行こっか。行きながらセベクさんのことも教えてよ。』
〜中庭〜
『へぇ〜！セベクさん１年だったんだ！じゃ、セベクでいい？』
｢いいだろう！人間！｣
『ありがと。そいえや、セベクは人っぽくないよね？獣人でもなさそうだし。』
｢僕は人と妖精のハーフだ！｣
『マジで！？妖精かぁ･･････ここには僕の故郷にはいない種族が多いなぁ。魔法もないし。』
｢魔法がないだと！？どうやって生活していたんだ！？｣
『え？魔法がない代わりに科学が発達してたから、交通手段には困らなかったよ。だから魔法なんかなくたって生きてけた。逆に魔法なんて不可思議なもの会ってたまるか！って感じだったし。』
｢少しも理解できんな。｣
『理解できたら凄いよｗｗ魔法があるここと価値観やら常識やら全部違うもん。僕は環境適応能力が高いほうだから慣れるの早かったけど、他の人やったら慣れるのに苦労するんじゃない？まあでも、能力なんて個人差あるしわからんか。』
｢人間は環境が変わると慣れるのに時間がかかるからな！僕は日々鍛錬をしているから大丈夫だがな！｣
『鍛錬ねぇ･･････縁がないものだからなぁ･･････』
｢だからひ弱なのだ！！｣
『それ、あんま関係なくね！？』
｢’関係あるだろう！！！’｣
『’価値観が違いすぎる！！’』
｢これ以上お前と話していても何もならなん！寮に帰る。｣
『ぜぇ･･････ぜぇ･･････’そうかい。帰れ、帰れ！お前と話すことはなんもねぇ！！』
大きい声で口論しあい、いわゆる喧嘩別れになってしまった。
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作者名：アクネット | 作成日時：2022年6月9日 10時
