鬼に気を許す私は、鬼殺隊にいる資格はないのでしょうか？弐【鬼滅の刃】

漆拾壱 ページ32

悪菜Side




あの時。




まさかと目を疑ったけれど、間違っていなかった。




師匠が、あの鬼舞辻無惨と一緒にいるなんて思いもしなかった。







あの琵琶の音と共に姿を表した師匠。

時透くんは気づいていなかったみたいだけれど、確かに上から降ってくるような現れ方だった。



あれは、私が一度家族が鬼に襲われる瞬間。

鬼が出て来た時の様子が完璧に一致している。






師匠？



あれだけ、私に優しくしてくれていた師匠が？



それから、少し師匠に距離を置くようになってしまった。



そして厳しい、時には失神してしまうほどの大変な修行の三日目朝。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿


ん.....



目が覚める。



小鳥がチュンチュン鳴いていて、


青い空と太陽がきれいに輝いていた。





なのに、私の目に映し出されるのは。




真っ黒と真っ赤の存在。






鬼舞辻無惨。



何かを探しているかのように泳いでいる目。




私と目が合う瞬間。



・









・









・








そして気づいたときには、





そこは見知らぬ広すぎてすべてが見えないほど大きな屋敷と、







状況が読み取れない、困惑している。





柱様たちと、影河佐助さん、そしてかまぼこ隊のみんなが




目に映し出された。

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