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偽りだ。私は知ってる、どれい制度をやめさせたのは事実だけど、また別の国に不正取引がバレてあの国の口封じに戦争をしたこと。結局あの国は最初から我々国と破綻していただろうから、時期が早まっただけ。そう彼らは片づけた。
安心できる点は、今の幹部たちが不正取引をしていたわけではないということ。昔不正取引をしていたことを隠すことが今の幹部たちの使命だった。
何が言いたいかというと、それはつまり、巧く国民の感情を高ぶらせ、他国への恨みの感情を芽生えさせて、軍事国家に不満を持つ者を消し去るその技術を持っている現総統、グルッペン・フューラーがどれほど恐ろしい男であるかということ。
そして善の裏には必ず悪があるということ。
それでも私はこの人たちが好き。私は単純なのかもしれない。
「A、ぼーっとして、どうしたんや？」
『あ、えっと、いやっ...あ、このブローチ可愛いなって思って！』
危ない危ない、声に出てたらやばかった。たまたま目の前にブローチがあって良かった...ていうかコネシマ少将しかいない、なんでだろう。皆さん結構自由だよね。いや、今更か。
「やっぱ水色がええな。おん。はい、付けてみ。」
『え、これ、さっき見てたブローチ...ぅ、わ、ちょ』
「やっぱ似合っとる！かわええ！」
可愛い、裏表のない純粋な可愛いは、久々に。言ってもらえた、？
『あ、えっと、ありがとうございます、っ』
「そんな、素直な反応されると思ってへんかったわ、っ。
まぁ喜んでもらえたならええわ、ほな戻るか。そろそろ時間やろうし。」
え、時間？なにそれ。
「お、約束守るとか珍しいやん。さぁさぁ、A、はよ行くで！
甘いもん食べようや！」
『え、あ、え、はい！わ、ちょっと痛い痛い！！』
物凄い勢いで腕を引っ張るゾムに連れられ、美味しそうな匂いのする方向へと私たちは移動した。先程の商店街とは違い大勢の人々がわいわい賑やかに食事をしていた。そういえばゾム上級大将は甘党だったか。
「んー、もう選ぶのめんどいし全部でええか。
すいませーん、これ全部五個ずつで！あ、これとこれだけ店内でよろしく。」
あれ、なんかすごい量のオーダーが済んでる。さぁさぁ私はどれ買おっかなー。これいいな、モンブランみたいな見た目してるし美味しそう！あ、こっちのチョコも...
「A？もう頼んだしはよ席座ろうや。」
『え、でも私まだ選んで...』
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作者名：・しらす＆Miso・ | 作成日時：2023年2月23日 20時
