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とはいえ訓練以外にすることがなかった私は現在、なんとなく資料室へ向かいエーミール指揮官のところへお茶しに行こうとしていた。
「あ、ノクー！！今ちょっとええかー？？」
『ロボロ管理官、先日の会議お疲れ様です！
今日はどうしたんですか？』
息を切らしながら走ってきたのはロボロであった。だが表情はとても明るく、まるで何かを楽しみにしているかのようだった。不思議に思い首をかしげると彼は少し言葉を詰まらせたのか一呼吸を置く。
「えーっと、せや、俺ら町に降りんねんけど、一緒に行くかな思って。戦争前は一応幹部は英雄的ポジにおるから国民を安心させるって理由で顔見せに行くんよ。
あんさん全然町行けてへんやろうし、ええ機会やろ？」
確かに最近はハプニングばっかりで癒しの時間はシズクさんといる時だけだ。あれ、でも俺らってことは他にも行くのかな。誰が来るんだろうか...。
「ノ、ノクさ、こっち来てから全然その、恋愛とかも出来てへんやろ？軍人だからって思うかもしれへんけど、ノクのことは俺らがしっかり守るから絶対死なさへんし。そこは安心してええと思うから、な。」
「せやぞ、よーっしノク、行くやんな！」
ひょこっと天井ダクトから顔を出したのはゾムだった。ホコリひとつ着いていないことから、ダクトはどうやら掃除がされているようだ。
「ゾムお前、緊急襲撃用やから使うな言うとるやろ！！！」
『ゾム上級大将も行くんですか？』
「おん、ノクも行くんやろ？せやったら俺も行こうかなって。」
ロボロそっちのけで話を進めていくゾム。
え、私が？私は行くなんて言ってないしそもそも行くことすら知らなかったけど。 まぁ楽しそうだし、行こうかな。恋愛...か、いい思い出ないし。多分そんなことしなくたってこの先楽しく生きる方法なんていくらでもあるだろうし。
本当に良い思い出がないAにとって恋愛は一つのトラウマと言ってもいいもの。生きていくうえで優先順位度は低めなわけで。
というかエーミール指揮官、今日は明日の準備でお茶、行けそうにないです...。
ー翌日ー
『結構、行くんですね。二、三人でいくものかと。』
「悪かったっすね、ロボロさんとゾムさんだけの方が良かったみたいで。俺らが来た瞬間顔背けるのは分かりやすすぎちゃう？なぁ、A？」
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作者名：・しらす＆Miso・ | 作成日時：2023年2月23日 20時
