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あのお使いから、1000年くらいが経っただろうか。
僕はあの時よりは格段に強くなり、帝君の右腕として魔神戦争に参加している。
相手は鬼の魔神、オーガ。
鬼のような大柄な体と、光線で攻撃してくる厄介なヤツ。
もちろん、相手も軍を率いているので、軍の数はこちらと良い勝負だ。
まぁ、これだけなら余裕で勝てたんだけど相手には人質がいる。
そしてその人質は極めて稀な夜叉。
帝君はその夜叉を仲間に惹き入れたい様子。
「帝君」
「朧か。今回はどうだ？勝てそうか？」
「どう、でしょうね。今回は人質がいるので難しいです」
帝君はだろうな、と目線を変え、今回の戦争に相手を睨む。
僕としても、仲間が増えることは賛成している。
が、僕はなぜあの夜叉を仲間に惹き入れたいのは分からない。
まぁ、僕なんかが帝君の思考を理解出来るわけないよね。
「では、帝君。行ってまいります」
「ああ、無事で帰ってくるように」
「御意に」
僕は氷を纏い、フッと消え、敵陣の牢に繋がっている裏道に向かった。
タン、タンとリズム良く裏道を駆けていると、前方から敵の中将にような敵が草むらから出てきた。
おそらく、待ち伏せされていたんだろう。
「ここからは通させん。この俺様が直々に殺してやる」
甲冑を身に纏い、如何にも武士のような格好をしている。
こんな雑魚。僕の相手ではないが、此奴と戦っている場合ではないんだ。
帝君の任務を優先して、夜叉を保護しないと。
「僕は帝君からの任務で忙しいんだ。そこ退け、雑魚」
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作者名：ピンポンパール | 作成日時：2024年2月22日 19時
