降魔大聖の師匠 (ページ13)

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「なるほどな」

僕は帝君の前に跪き、魈の稽古について進捗と希望を述べた。

帝君は僕の話を最後までお聞きくださり、真剣に考えていらっしゃる。

「浮舎たちと共に行動させてみてはどうだ？」

「あの騰蛇大元帥ならば心配はいらないと思いますが、彼の他にもいるのですか？」

「ああ、前々から目を付けていた者どもがな。」

その翌日、僕は魈と連れて浮舎たちの元を訪れた。

浮舎は四本の強靭な腕と紫の模様、屈強な体が特徴の夜叉。

皆からは騰蛇大元帥と呼ばれている。

「おお来たか。月龍よ、久しいな。話は帝君から聞いておるぞ、弟子を鍛えて欲しいそうだな」

「話が早くて助かる。ほら、僕ばっかりと稽古していると、いざ、戦場にに出た時大変だろ？」

僕はそう言いながら、魈の背中をぐい、と押して浮舎と対面させる。

魈は、自分より大柄で４本も強靭な腕のある浮舎に驚いていた。

「確かにそうだな。ならば、我に任せろ！この弟子をお前より強くして見せる！」

よろしくね、と魈を浮舎に預け、氷を纏い消えた。

そのまま帰ろうかと思ったが、魈のことが心配になったので2人に気付かれないよう、遠目から見ることにした。

「さて、金鵬。我の名は浮舎。意味は浮生は散り、万般を舎すという」

「金鵬､､､､？我の名は魈だが」

「お前の瞳は黄金で金鵬という名が相応しい」

魈は帝君自ら付けられた名を呼ばれなくて、少し機嫌が悪くなった。

そこまで気に入ったか。

浮舎と魈が一通り自己紹介を済ませると、浮舎は歩き始め、魈が付いて行く。

「猫か」

そう思った僕は悪くはないと思う。