冷めてるカノジョと人気者のカレ。 Part2 (ページ24)

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修学旅行1、2日目はクラスで観光地を周り、3日目はグループ行動で好きなところに行けるという日程。

今は2日目の夜だけど、有岡くんとはクラスの時も話さなかったし、グループも違うから全く話す機会がない。その代わりに伊野尾くんがやたらと話しかけてきて、結局4人で写真を撮ったりはしたんだけど。

こんなに避けられるなんて、絶対に何か気に障ることをしてしまったんだろう。これは謝らないとダメだよね…。

佳「A！夜市一緒に回る人いるの？」

「え？」

2日目の夜はみんなで夜市に行く。ここでは集団で行動は出来ないので、各々少数で動くことになってるんだけど。

「…いないかな」

佳「えー？じゃあ有岡くんと回りなよ！」

え、彼と回る？明らかに避けられているのに？

佳「呼んでくるから待ってて！」

「あ、ちょっと…」

佳奈子は全く聞く耳を持たず、彼を呼びに行ってしまった。

しばらくすると佳奈子が彼を連れて戻ってきた。

佳「じゃあお2人さん！楽しんでね！！」

「ちょっと佳奈子…」

佳奈子は早口でまくし立ててあっという間に友達の元へ行ってしまった。

有「…行こっか」

ちょっとぎこちない笑顔を浮かべながらも、彼は私に手を差し出した。きっと花火大会のことを踏まえて手を繋いでくれるのだろう。

私は差し出された手を握った。すると彼はぎゅっと握り返して、引っ張るように夜市へと進んでいく。

こんな時でも優しくしてくれる彼だった。