71 Daiki Side ページ21
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伊「大ちゃん最近元気なくない?Aちゃんと何かあった?」
Aちゃんが中島にドラムを教えてから早1週間。いつもはAちゃんとご飯を食べていたけど、結局いつもの4人で中庭でお昼を食べていた。
薮「確かに。最近Aちゃんと帰ってないしな」
「…バレましたか」
俺が最近Aちゃんと過ごさなくなったのは、まさにその日があったからなのである。
伊「え、マジ?ケンカでもしたの?」
「いや、そういう訳じゃないんだけどね…」
あの日のことを聞き出した時、Aちゃんはいつもは見ないほどテンションが上がっていて楽しそうだった。それからも教室に中島が訪ねてくる度にドラムの話をしていて、俺が入る隙なんて1ミリもない。
前に比べて中島に対する態度が明らかに変わってる。何というか、すごく…仲が良さそうに見える。本人は何も言ってなかったけど、やっぱり何かあったんじゃないかと疑いたくなる。
「中島にAちゃん取られそう」
「「「えっ?!」」」
伊「もうそんなに仲良くなってたの?あの2人って」
八「確かに最近よく話してるしな…でも取られるなんて、そんな」
薮「そうだよ、そんなに簡単に取られちゃっていいの?」
「や、良くないけど!」
正直Aちゃんを中島に取られるなんてまっぴらごめんだ。奪い去ってでも避けたい。でも…
「…俺より仲良さそうなんだもん、中島の方が…」
どう考えても今の俺みたいに距離取られてないし、話も合うならなおさら距離も縮まるだろう。だから自信がないのだ。中島に勝てる自信が。
すると伊野尾ちゃんが自信満々の不敵な笑みで言い放った。
伊「…こうなったらいよいよ作戦実行するか」
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作者名:あんず | 作成日時:2018年6月3日 17時