寂しがりや狼 2nd (ページ10)

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36.林間合宿1 ページ10

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休みのうちに、必要なものをみんなで買い足して(緑谷は大変だったけど)…

ついに林間合宿当日。

「…」

僕の横で呆れ顔をする相澤さん。

「僕だってこんなおじさんじゃなくて可愛い女子の隣がよかったけど」

＊バス乗車前＊

『アオイちゃん、ぼーっとしとるけど…大丈夫？』

『え？あ、うん大丈夫だよ。
友だちと合宿なんて初めてだから…嬉しくて(笑』

『んんっ…！(キュンッ)そやね！
ほら、私ら最後だ！いこ！』

『うん』

_乗車_

『補助席がない…だと…⁉』←

僕を気にするお茶子を梅雨ちゃんの隣に座らせ、どうしようか考える。

補助席に座ろうと思ってたのに。

空いてるのは担任の隣か…

『狼谷、オイラの隣空いてるぜ(イケボ』

一番後ろの五人席で峰田が言い、僕は真顔で首を振る。

『絶対イヤ』

『なんで ‼』

『峰田の隣かバスの上の2択だったらバスの上に行くね』

『その2択おかしいだろ‼』

(((バスの上)))

『おい、そこだろうが上だろうがどこでもいいから早くしろ』

(((いいのかよ)))

『…相澤、せんせーの隣いいですか』

＊現在に至る＊

「ね、しりとりしようよ」

思いつきで隣に話しかける。

「しない」

「暇じゃんか」

「俺は暇じゃない」

「じゃあ何してるの」

「瞑想」

「うわぁ…」

このおじさん何言ってんだ顔、になる。

「その顔ヤメろ」

「ホントの理由は？」

「俺にはやる必要がない」

「しりとりに必要を求める事がおかしい」

「いいだろ別に」

相澤さん素っ気なさすぎ。

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「なんか、去年みたいだね」

隣に座って話すの！

そう言いながら、にひひと笑う。

「…そうだな」

捕縛布に隠れた口元の端が上がった、ような。