No.168 ページ34
「よかった。」
私の話を聞くとシャルはそう言って。
そして手の中にいる私をもっともっと強く抱きしめた。
「ずっと考えてた。ナナがこっちにずっといれる方法。
だけど実現可能なものは何一つ見つからなくて。」
だから。
そのいつもの私の大好きな声でシャルはそういった。
「可能性が少しでもあるのなら…俺もそれに賭けるよ。」
そう言ってくれるシャルは誰よりも私を信じてくれていて。
誰よりも愛してくれていて。
誰よりも理解してくれていて。
だから大丈夫って思える。
二人だったら絶対に大丈夫って。
シャルとだったらできない事なんてないから。
「シャル…協力してくれる？」
「当たり前でしょ。俺はナナのためならなんでもする。」
シャルはきっとどんな無茶苦茶な事を言っても、今と同じ事を言ってくれる。
私が本当にそうしたいと願っているなら。
その言葉に応えたい。
シャルの言葉を無駄になんてしたくない。
だからやる。
確率なんて知らない。そんなのどうでもいい。
そんなもの覆してやる。
全部全部、神様の思う通りになんて動いてあげない。
運命なんて投げ捨てればいい。
みんなが死ぬ運命も。
元の世界に帰らなきゃいけない運命も。
そんなの私はいらない。
せっかくこの世界にいるんだ。
私をここに送り込んだのを後悔すればいい。
「決められたレールの上は走らない。全部捩じ曲げる。」
「…ナナだったら本当にできそうなのが恐ろしいよね。」
「だってできないと。私は戻りたくないし、みんなが死ぬのを見るのも嫌。
シャルがいない世界も嫌だし。だから。」
シャルの腕の中から飛び出す。
そして、決意する。
私が今、やるべき事は。
「守られるだけの私じゃない。いつまでも受け身でなんていない。
変わりそうならその手が及ぶ前に壊す。」
攻撃は最大の防御。
今までは来たものを防げば私の今は守れるって思ってた。
だけどそれは違って。
仕掛けてきたあとじゃ遅い。
その前から、罠を張って待ち構えるのが私のスタイル。
姑息に掠めとる、盗賊の私のスタイル。
それは相手が人じゃなくても同じ。
神様だって、あの私を送り込んだ人だって、全知全能じゃないから。
だから私にだって付け入る隙はあるはず。
というかそうじゃないと困る。
私には武器がある。
それは、不屈の精神。
どんなに無理そうでも絶対に折れない。
だから私は絶対に負けない。
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りんごぱんだ(プロフ) - オレンジさん» ありがとうございます！頑張って更新させていただきます！ (2018年2月4日 20時) (
レス) id: 9d7ed27381 (このIDを非表示/違反報告)
オレンジ - 続きがとっても気になります!!更新楽しみにしてます! (2018年2月4日 17時) (レス) id: 471f321dcd (このIDを非表示/違反報告)
りんごぱんだ(プロフ) - ゆぎーさん» コメントありがとうございます！とにかく旅団メンバーは何があっても殺させないのでご安心を。というかそんなの書けないです……これからも頑張るのでよろしくお願いします！ (2017年12月28日 13時) (レス) id: 9d7ed27381 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぎー(プロフ) - 更新を毎回楽しみにしてます！パクとウボォーはいなくならないでください！夢主無理せずに頑張って！ (2017年12月28日 10時) (レス) id: 3af73fb010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごぱんだ | 作成日時：2017年11月10日 20時
