No.68 【受けるべき痛み】 ページ26
「そうだね。今の攻撃だったら蜘蛛のなかでも弱い方の私でさえ軽く避けれる。
でもね、これは私が受けるべき当然の痛みだから。こんなのじゃ全然足りないけど。
でもそれでもクラピカと話すためには必要なことだと思ったの。」
静かに落ち着いて。一つ一つ語りかけるように話す。
あのときシャルがしてくれたみたいに。
クラピカが動揺しているのがわかる。
「貴様と話すことなどない！」
当たり前だよね。だって私は仲間を殺した憎い敵だもん。
でも、その誤解を解かないと。じゃないとみんなが辛くなるバッドエンドになっちゃうから。
「クラピカ。今からあなたに幻影を見せる。この幻影はその人が一番楽しかった時が見えるんだ。
見てわかって。全部誤解だってこと。」
私の能力ウィンドブロッサムはその人が一番楽しかった思い出が見える能力。
その記憶はパクと同じ、誰にも操作し得ない最も深いところから引き出す。
…手加減した記憶操作では操れないぐらい深いところから。
きっと見えるはず。一番楽しい時に傍にいたのは彼らだっただろうから。
具現化した桜の花びらをクラピカに向かってまく。
お願い。どうか引き出して。旅団との思い出を。
クラピカと私の意識が幻影へと飲み込まれていく・・・
『シャル兄。外の世界には何があるの？』
見えたのはクルタ族の集落。まだ小さいクラピカと…旅団のみんな。
『うーん、外の世界はすっごく広いんだ。いろんな人がいっぱいいて・・・』
『いいなあ、僕も見に行きたい！』
『クラピカなら外の世界に行っても大丈夫だよ。でも、まだ早いかな。』
『じゃあ外に行けるぐらい強くなる！ねえマチ姉、また戦いかた教えてよ！』
『いいよ、じゃあ森の方へ行こうか。』
そう言って立ち上がったマチの体には蜘蛛の刺青。旅団の証。
もちろん隣のシャルにも、周りのメンバーにも。
『ねえ、なんでみんな同じ蜘蛛の印があるの？』
クラピカのその無邪気な声にクロロが答える。
『仲間の印さ。俺たちはみんなで蜘蛛。この刺青はその証。』
『僕もみんなの仲間になりたい！』
『・・・ダメだよ。クラピカはもっと明るいところで生きていける。』
そういうシャルはすごく悲しそうで。
その理由がわからないクラピカは不思議そうに彼の顔を見上げる。
そこで記憶は途切れて私たちは幻影から抜け出した。
No.69 【原作改変！…いやそもそも私がいる時点で変わってるか】→←No.67 【未来を変えたいんだ】
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村蓮(プロフ) - クラピカと蜘蛛が和解出来て本当に良かったです…！！！主人公ちゃんとクラピカの仲が悪くならなくて本当に良かったです(泣)シャルとのイチャイチャもトキメキ過ぎてどうにかなっちゃいそうです…/// この小説を読むのが毎日の楽しみです♪ (2022年6月29日 5時) (
レス) @page50 id: 51c88eb12b (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 番外編で腹筋崩壊しましたwww 嗚呼、吹いたコーラの片付けしなくては... (2020年7月5日 14時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごぱんだ | 作成日時：2017年9月14日 12時
