【暗示とその限界】 ページ24
「シャルの内面に私は恋してるの。外側だけに惚れたなんて思われたくない。
もしシャルにそんな風に思われたら…………多分もう無理だと思う。」
シャルに初めて抱き上げられた時。
私が無理しなくても楽でいられる姿勢で。
そんなシャルの気遣いを感じた。
それからなんだかんだずうっと一緒に行動してて。
その度にシャルの温かさを感じて。
気がついたら一目惚れしてた。
歩幅を合わせてくれたり。笑顔で緊張をほぐしてくれたり。
……ナナって大切そうに呼んでくれたり。
全部全部演技じゃないってわかってた。最初っから。
だけどそれを認めてしまったら、きっと私は本気で好きになっちゃうだろうなって思って、演技だって思い込もうとしてた。
だけどそれも結局は無理で。
「シャルがね、触れるたびに演技じゃないってわかるの。どんなに思い込もうとしてもダメだった。
頭を撫でてくれる時も肩を叩いてくれる時も、本気で私の事を考えてくれてるんだなって。
そしたらさ……もうセーブなんてできなかった。」
たとえそれが仲間に向けられるものだったとしても、嬉しい事には変わりなくて。
シャルが話しかけてくれるたびに、触れてくれるたびに、
好きって気持ちがどんどん増えてきて。
……だけど、それでも。
「シャルが私に向けてくれる優しさは、仲間としてのものだから。
勝手に恋したって、シャルには迷惑なだけだから。だから……」
ずっと我慢してた。
好きって思ったらきっと抑えきれなくなるから、無理やり抑えつけて。
だけどその度に、我慢の限界が見えてきて。
もう無理だなって思った。
こんなの言ったって何にもならないのはわかってる。
何も状況は変わらないし、私の気持ちが減るわけでもない。
ごめん、忘れて。
そう言おうと思って開いた口を、パクに閉じさせられる。
「……そこまで思っててどうしてお互いに気づかないのかしら。」
そうボソッとつぶやいて、パクは天井をみあげた。
「ナナ、大丈夫。……だれも迷惑になんか思わない。」
そう少しずつ言葉を紡ぎ出していく。
「……どうしてあなたたちはそんなにどちらも鈍いの？
…………すれ違いすぎよ。」
「え？どういう事？」
「……なんでもないわ。いつかちゃんとわかるといいわね。」
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村蓮(プロフ) - シャルも主人公ちゃんも大好きです！！久しぶりに感じる胸のトキメキを抑えられないです！！ (2022年6月27日 2時) (
レス) @page50 id: 51c88eb12b (このIDを非表示/違反報告)
駒田針 - みんな死なないなんて最高です (2020年11月11日 19時) (レス) id: b768d69f7e (このIDを非表示/違反報告)
勿忘草 - 本日のラッキーアイテム=アイアンメイデン ！？！？ (2020年9月11日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
りんごぱんだ(プロフ) - ありがとうございます。名前の部分はすぐに修正させていただきます。 (2018年8月25日 10時) (レス) id: 9d7ed27381 (このIDを非表示/違反報告)
初音みのりフード - 面白いです！シャルは私も推しキャラなので嬉しいです！ただ、ところどころ名前が固定になっていましたよ。でも面白いので更新頑張ってください！ (2018年8月23日 18時) (レス) id: 9104fd672a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんごぱんだ | 作成日時：2017年8月23日 2時
