#10 *抜群 ページ10
異常な空気に包まれた下足室を抜けてE組の教室に入る。教室にはほとんど人はいなくて、
ほっとした瞬間、ガタッと奥の方の椅子が動いた。
｢うおっ、お前フジか？！｣
｢ぁ、こーちゃん｣
椅子と机を大きく揺らしたのは＿＿俺の友達、そして幼稚園の時からの幼なじみであるこーすけだった。
目の前に来て僕の顔をまじまじと見ると、驚きのあまり目を何度も瞬かせる。
｢あ、こーちゃぁん、じゃねーよ！お前なんかすげー変わったな！別人みてぇ｣
｢え、えと、ちょっとね｣
｢……んだよ、いつもなら倍喋ってんのに今日は一言かよ｣
｢それも、…ちょっとね！｣
｢ちょっとね、ってなんだよ｣
｢まーまーまーまー｣
｢教えろって！｣
｢話すと長くなっちゃうから！｣
｢なんだよ教えろよーー｣
おいー！なんて言って肩を揺さぶってくるこーちゃん。軽く脳しんとうになりそうだからやめて！！
何だかんだそうやって2人で少し楽しく喋っていると、
｢ねぇ、もしかしてフジくん？だよねっ！｣
高めの女の子らしい声が、背後から聞こえてきた。
振り向かずともわかるこの声。これに僕は何度聞き入っただろう。
そこには、
｢橋本、さん…！｣
｢あ、やっぱりフジくんだ〜っ！｣
少し前に僕が告白し、そしてフラれた
橋本さんが立っていた。
キラキラと効果音が付きそうなその笑顔に、少しずつ顔が熱くなる。
照れる気持ちを紛らわすため、僕は前髪をさらっと触った。
｢イメチェンしたんだねっ、凄く似合ってるよ〜｣
｢あ、う、う、うん｣
｢正直かっこいいって思った！｣
｢あ、りがと｣
｢うん。
じゃ、また！｣
｢ま、まままたね！｣
バイバイと手を振る彼女に、思わず口元が綻ぶ。
そんな僕を見てこーすけは｢良かったな｣と肘で僕をつついた。
｢でもお前どもりすぎ。どんだけ緊張してんの｣
｢うぇ？！そんなパニック起こしてた？｣
｢おう。最後の方ちょっと橋本苦笑い気味だったぞ｣
｢ええぇ…そっか…ならまたAさんに頼まなきゃ……｣
｢え？Aって誰だよ｣
｢！…ち、ちょっとね｣
｢またちょっとかよ！！！！｣
おいー！とまた肩をガクガク揺さぶられる。
やめて酔っちゃう！！などと大声を上げながら、
頭の片隅では自分の色男計画のこと、そして
Aさんのことを、考えていた。
_____↓ｻｸｼｬ_____
お気づきかも知れませんが、題名の前に入ってる*はフジくんsideという意味でござりまする
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あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 何度もコメントありがとうございます！！！ここまで来てリメイクになってしまって、美桜さん含め読者様には本当に申し訳がありません……; ;更新停滞するかもしれません、本当にごめんなさい、コメント励みに頑張って行きたいと思います！！ (2017年3月17日 7時) (
レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 全部フジ君視点？は、何それ、最高すぎぃ！とても楽しみにしてます。大変かと思いますが、無理せず頑張って下さい笑 (2017年3月16日 13時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - ai_さん» コメントもお褒めの言葉もありがとうございます！｢すごく好き｣と言っていただけて私自身とっても嬉しいです〜！！ありがとうございます; ;早めの更新もできるよう、日々頑張ります！ (2017年3月15日 7時) (レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
ai_(プロフ) - この作品すごく好きです。リメイクも楽しみにしていますね。これからも更新頑張ってください！ (2017年3月14日 18時) (レス) id: baf56b1030 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 返信が遅れてしまい申し訳ないです；；ありがとうございます！引き続き頑張っていきたいと思います＾＾ (2017年3月14日 3時) (レス) id: fbf3dd707b (このIDを非表示/違反報告)
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