#22 ふとした瞬間気付いた ページ22
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あのあと何とか靴を履き替え、フジくんと一緒にカフェへと向かった。
手はもう繋がなかった。フジくんも何も言ってこなかったし、私も何も言わなかった。
ただ無言で目的地へと足を進めた。
｢…………お休み………｣
｢……みたいだね｣
まさかそのカフェが当日定休日だなんて、思ってもいなかったけれど。
………いや、空いてると思ってたの！まさか店長骨折によりしばらくお休みしますーなんて状況になっているなんて私もフジくんも思ってなかったし、誰がそんなの予想できますか！ね！
｢…さむ、｣
｢ほんとにね。最近肌寒くなってきたよね〜｣
…そんなこんなで私達は今、近くの公園に来ている。
正直ここへ来るのは初めてだ。ま、家から学校までは軽く2時間はかかる距離だからここらの土地勘は全然ないし、
第一学校は勉強しに来てるだけ、と考えていたので寄り道しようと思う程の思考なんざ持ち合わせていなかった。だから当たり前と言っちゃあ当たり前なんだけれど。
あのあとカフェをあちこちまわろうかと話も上がったが、面倒だしここでいいか、と二人の意見が合致したことにより今この場に至るのである。
もう夕日が沈みそうな時間。けれど元気いっぱいな子供たちはまだまだ遊び足りないと追いかけっこして遊んでいた。
そんなちびっ子達のきらきらとした笑顔を何とはなしに目に留め、横を見ると
隣の彼は缶のプルタブをカシュっと押し開けていた。
｢…それ、｣
｢ん？｣
｢あ、いや。その炭酸…フジくんも好きなのかなー、って。｣
その炭酸、というのは私がお昼休みに買った例のレモン味サイダーのことで。
あまりおすすめ出来るものじゃなかった飲み物だったので少し疑問に思って彼に問いかけると、
フジくんは私が予想していた答えとはまったく別の答えをぽん、と投げ返した。
｢あぁ。うーん…
Aちゃんが飲んでたから美味しいのかなー、なんて思って。ほら、今日飲んでたでしょ？｣
へにゃりと目尻を下げて笑うその表情に、じわじわと顔が熱くなるのがわかる。
…フジくんのよく気がつくとこも、笑顔も、
すべて、本当にずるいと思う。
「…A、ちゃん？」
「…。」
ああ、もう高血圧だ、なんて誤魔化せないほどフジくんにのめりこんじゃったなぁ。
ふとした時に気付いたこの気持ちは、本当の意味では経験のない私にとって
あまりにも…甘すぎるものだった。
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あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 何度もコメントありがとうございます！！！ここまで来てリメイクになってしまって、美桜さん含め読者様には本当に申し訳がありません……; ;更新停滞するかもしれません、本当にごめんなさい、コメント励みに頑張って行きたいと思います！！ (2017年3月17日 7時) (
レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 全部フジ君視点？は、何それ、最高すぎぃ！とても楽しみにしてます。大変かと思いますが、無理せず頑張って下さい笑 (2017年3月16日 13時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - ai_さん» コメントもお褒めの言葉もありがとうございます！｢すごく好き｣と言っていただけて私自身とっても嬉しいです〜！！ありがとうございます; ;早めの更新もできるよう、日々頑張ります！ (2017年3月15日 7時) (レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
ai_(プロフ) - この作品すごく好きです。リメイクも楽しみにしていますね。これからも更新頑張ってください！ (2017年3月14日 18時) (レス) id: baf56b1030 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 返信が遅れてしまい申し訳ないです；；ありがとうございます！引き続き頑張っていきたいと思います＾＾ (2017年3月14日 3時) (レス) id: fbf3dd707b (このIDを非表示/違反報告)
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