#17 放課後まであと一歩 ページ17
午後の授業は順調に進み、
残されたのはホームルームの時間だけ。
「今日決めるテーマについてなんだけどー…」
起きているクラスの子全員が半端ながらも担任の話を聞いているのに対して、
わたしは気にもとめずフジくんのことについて、ずっと悶々と考えを巡らせていた。
…あれから返信は来ないし、下に見える食堂をみて
ふとさっきのこと思い出しちゃったりで本当に散々。
「…はぁ…」
女々しい自分を垣間見たようでため息が出る。
フジくんに会うまでは脳内お気楽に過ごしてきたのに、…ああもう、やだな。
むしゃくしゃしたので机に突っ伏す。
＿＿＿＿やめだやめだ、考えるのなんかやめてとっとと寝てしまおう。
話し合いの内容は友達に後から聞けばいいし、
大した内容じゃないはずだし。
半ば自暴自棄になりながら、私は真っ暗な視界のなかで、そっと目をつぶった。
.....
｢…、
Aー！！｣
｢……ん、うわ？！｣
「そろそろ起きて！もうホームルーム終わったよ〜？」
「あ、そうなの。…よく寝た」
ふわぁとあくび一つして背筋を伸ばす。
…大きすぎる声のせいで目覚めが悪い。大音量で起きるのを呼びかけたの本人はそんなこと、気にしちゃいないだろうけど。
「…もう終礼終わったよね？」
「いやいや、なーぁに寝ぼけてんのA。これから！」
「え、でも終礼終わったって…」
「誰もそんなこと言ってない。わたしが言ったのはホームルーム」
…そう言えばそうか。
ふとした一瞬の間ででもフジくんのこと考えすぎて、もうわたしフジくんの中毒者みたいだ。
だめ、…さようならしなきゃいけないのに。
とりあえず友人には「ごめん、あからさまに寝ぼけてたー」だなんていって笑って謝る。
「いいけど、でもそんな気にするってことは何か放課後に楽しみでもあるの？」なんてニヤニヤしながら肩をつつかれ、戸惑ってしまう。
…楽しみ、ではないんだよなぁ…
そんな訳じゃないよ、と苦笑いして誤魔化すと
もったいぶらないでよ、とまた追及される。
「(どう言い逃れよう…)」
意外にもしつこい反応に困っていたそのとき、まるでタイミングを計っていたかのように
都合よく軽快な終礼のチャイムが鳴った。
「ちぇ、聞きたかったなぁ」
友人はその音によって、文句を言いながらなんとか自分の席へと退散してくれた。なので、
わたしは何とか、その場は事なきを得たのだった。
.
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あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 何度もコメントありがとうございます！！！ここまで来てリメイクになってしまって、美桜さん含め読者様には本当に申し訳がありません……; ;更新停滞するかもしれません、本当にごめんなさい、コメント励みに頑張って行きたいと思います！！ (2017年3月17日 7時) (
レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
美桜 - 全部フジ君視点？は、何それ、最高すぎぃ！とても楽しみにしてます。大変かと思いますが、無理せず頑張って下さい笑 (2017年3月16日 13時) (レス) id: 7a0b0fb690 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - ai_さん» コメントもお褒めの言葉もありがとうございます！｢すごく好き｣と言っていただけて私自身とっても嬉しいです〜！！ありがとうございます; ;早めの更新もできるよう、日々頑張ります！ (2017年3月15日 7時) (レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
ai_(プロフ) - この作品すごく好きです。リメイクも楽しみにしていますね。これからも更新頑張ってください！ (2017年3月14日 18時) (レス) id: baf56b1030 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - 美桜さん» 返信が遅れてしまい申し訳ないです；；ありがとうございます！引き続き頑張っていきたいと思います＾＾ (2017年3月14日 3時) (レス) id: fbf3dd707b (このIDを非表示/違反報告)
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