（kikkun）赤薔薇をどうぞ /�� ページ15
蓮さんリクエスト
遅くなってしまってすみません！
.
｢お待たせ致しました！スズランとカーネーション2輪ずつですね、520円になります！｣
街の一角にある小さなお花屋さん。
この職業にしては珍しい程に盛況したこのフラワーショップで、
私、Aはいそいそと休む間もなく働いていた。
｢ありがとうございましたー！
次の方、こちらへどうぞ！｣
失礼のないよう笑顔でお客さんを見送って、
適当な対応にならないように背筋をぐぐ、と伸ばす。
襲って来る眠気に支配されないよう
ぱしり、両手で頬を数回叩いた
繁盛しだしたのはここ最近のこと、
今までからは想定できなかったこの沢山人が溢れかえる異常地帯に、私自身まだまだ慣れることは出来ないでいる。
なぜこんなにも人が訪れるようになったのか分からなくて戸惑いも結構ある。
でも一緒に働いている人が皆いい子達で働きやすいお陰か、長年憧れてきた子供の頃からの夢が叶ったからなのか。
…考えられるものはいくつか思い浮かぶけど、
兎にも角にもそんなかけがけのないもののおかげで、私は日々楽しく、仕事に励めていた。
｢こんにちは〜｣
｢次の方…って、わ、こんにちは！ご無沙汰してます！｣
聞き覚えのある声、
流れ作業の途中レジスターへの目線を声の主へと向ければ、顔なじみのお客さん。
｢頑張ってるね、すごいじゃん｣
｢ありがとうございます！
おかげさまで、楽しく仕事が出来てます｣
へらりと笑って言ってみせると
そっかと呟き、ぽんぽんと頭を撫でられた。
上から振ってくる手のひらの暖かさ。それに私は思わず顔を火照らせた。
｢きっくん｣と言われるその彼は高身長の美男で、所謂イケメンさんだ。
初めていらっしゃったのは約2ヶ月ほど前で、それから毎日欠かさずこの店に来て下さる。
お店が繁盛する前からいらっしゃる、俗に言うお得意様である。
｢今日もバラ、買っていかれるんですね｣
｢Aちゃんの店のバラは何処よりも綺麗だからね！｣
ほんのり暑い顔に気づかれないよう、買っていかれる真っ赤なお花について話せば
何よりも嬉しい褒め言葉が返ってくる。
こんな風に言われると、ああ、やっぱりお花屋さんやってて良かったなと、そう思うのだ。
｢…ふふ、嬉しいです！ありがとうございます｣
私は満面の笑みで、彼の整った顔を見上げた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 89人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
いちごみるく。(プロフ) - あかぺそさん» 全然大丈夫ですよー！こちらこそ、ありがとうございます(^^楽しみに待ってますね〜！ (2017年4月8日 0時) (
レス) id: bc76186cd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - いちごみるく。さん» 返信遅くなって申し訳ありません！！リクエストありがとうございます〜！了解しました！遅くなるかもしれませんがよろしくお願いします！ (2017年4月7日 21時) (レス) id: c61139b82a (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく。(プロフ) - アブさんとキヨさんで主人公ちゃんを取り合い？する感じのお話をお願いしたいです！後、時間があれば、最俺さんの皆で主人公を取り合いするのも読んでみたいです…！急にリクエストしてしまいすみせん…いつも楽しく拝見させて貰っています！(^^♪ (2017年3月24日 22時) (レス) id: bc76186cd9 (このIDを非表示/違反報告)
はく - あかぺそさん» いえいえ、とても素敵な小説を書いてくださり、ありがとうございました！ (2017年3月14日 7時) (レス) id: cf57f01699 (このIDを非表示/違反報告)
あかぺそ(プロフ) - はくさん» 遅くなってしまって申し訳ないです；；リクエスト、ありがとうございました！！ (2017年3月14日 5時) (レス) id: fbf3dd707b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
