霞柱と氷の歌姫 第二ノ歌

無一郎の無 ページ45

貴方side

私が玉壺の血鬼術から解放されてすぐ、無一郎が記憶を取り戻したと言った。
本当だったらとても嬉しい。
鳩尾を刺された小鉄くんを応急処置しながら話しかける

貴方『ねえ、無一郎、思い出した？無一郎の無は無限の無なんだって』
無一郎「…うん、ありがとうA、思い出した」

無一郎の顔を見ると痣が浮き出ていた。
これが痣…私も発現出来るかな？
小鉄くんの応急処置をしたあとあばら家の方へと向かう。
あばら家へ入ると無数の蛸の足が無一郎へと向かっていく。

貴方『鉄穴森さん！無一郎の刀！』
鉄穴森「は、はい！」

ブンッ

刀を縛られている無一郎へ投げつける。

ズバッ

無一郎が降りてきた

無一郎「俺の為に刀を作ってくれてありがとう、“鉄穴森さん”」

本当に記憶のない頃とある頃の態度が違いすぎる…
そんなことを考えていると蛸の足がまた来た。

『霞の呼吸 伍ノ型 霞雲の海』

素速いみじん切り。凄く速い。

貴方『鉄穴森さん、私の刀はありますか？』
鉄穴森「あ、はい！こちらに！」

そう言って渡してくれた。
手に取ると日輪刀の色が青白磁へと変わる
とてもにしっくりくる。
応援に行こうかと無一郎のところへ行ってみると、まあ凄い煽り…もとい口論が繰り広げられていた。

無一郎「君には尊敬できるところが一つもないからなあ。見た目も喋り方もとにかく気色が悪いし」

よし、加担しよう

貴方『大体正しい目と口の位置すらわからないやつがよくそんな偉そうなこと言えるよ。子供時代からやり直してきたらどうですか？』

玉壺「私の美しさ気品…優雅さが理解できないのはお前らが無教養の貧乏人だからだ。便所虫日本を見せても読めないのと同じ」

無一郎「いや、君の方がなんだか便所に住んでそうだし、Aのこの綺麗な顔を見てごらんよ。君の魅力なんてかけらも感じなくなるから」

玉壺「惚気るな！」

なにこれ…

無一郎「…うーん？なんかその壺歪んでない？左右対称に見えないよヘッタクソだなあ。Aもそう思わない？」
貴方『へ？あ、うん』

やばいノリで同意してしまった。
個人的に結構その壺好きなんだけど…

玉壺「私の壺のおぉ！どこが歪んでいるんだあああ！」

凄い剣幕！
うるさいいい！

『血鬼術 一万滑空粘魚！』

『霞の呼吸 陸ノ型 月の霞消』

『氷の呼吸 参ノ型 吹雪』

二人とも余裕で全て斬る。
この魚が撒き散らすのは経皮毒…だったかな

『霞の呼吸 参ノ型 霞散の飛沫』

口論？正しくは煽り→←記憶

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