水の王子、人間界へ！？

初めての、学校。 ページ10

翌日。月曜日。それ即ち、登校日。
「これが味噌汁ですか…美味しいですね！」「おいおい何言ってるんだ？いつも飲んでるだろ…じゃあ、行ってきます。」「ああ、行ってらっしゃい！」
父は出勤、母もあと少ししたらパート。
「…ガッコウ、どんな所なのでしょうか。」「行けば分かるよ。(…でもフロウは異世界の…しかも王子様…ここは私がサポートしなきゃ！)…良い人も多いしきっと気にいると思うよ？」

…そして。
一時間目、数学。
「ふろう君、発展問題百点！！すごい！！」
二時間目、体育。
「はっ！！」「跳び箱七段跳び成功！」
三時間目、国語。
「漢字テスト、満点！」「僕の世界と同じ文字で良かったです…。」
四時間目、理科。今日は実験。
「青木ふろう…相変わらず手際が良いな。成功だ！」「うわっ！俺達より早く終わってる！！」「ま、いつもの事だけど、やっぱすげーよなぁ…！」
五時間目、音楽。
「〜〜♪」「こんなに歌が上手い男子、このクラスにおったかいな…わからへん…。」
休み時間。
「なあ、サッカーしようぜ！」「いや、ドッジボールしようよ青木君！」「A、お前からもサッカーしようって言ってくれよ！」「いやドッジ！」「うちもドッジや！」「サッカー！！」「廊下では静かに！」「…(バスケが良いんだけどなぁ…)」
そして下校。
「はぁ…学校って疲れますね…。でもAの言った通り、良い人が多くて良かったです。」
「そりゃ良かった。…フロウはすごいよ…あっという間に『青木ふろう』として馴染んで…。」

「所で僕、オレカ界と人間界の狭間で一度パンドラに会ったことがあるんです。」「狭間…」
「つまり、この世界に流される途中、です。その時あいつはオレカ界の僕の仲間がこの世界に僕と同じように流れているということを言ってたんですよ。
…何処にいるんでしょうか。」
「そうだよね…きっとそのうち見つかるよ！もし探すなら私も手伝うからさ、ね！」「…そうですよね。ありがとうございます。(A…やっぱり良い人だなぁ。パンドラが彼女周辺の人達に
あんな記憶を植え付けていなければ彼女も僕のせいで迷惑がかかるなんて事も無かったはずだったろうな…。
色々学校でも気にしてくれていたみたいだし。)」
…僕も頑張ろう。Aに迷惑をかけないためにも！
帰ろう、今夜の味噌汁の具は昨日の玉ねぎとえのき茸だ！



「フロウ…君は何処に…うぅ、頭…が……ガッガガ…！！」

…邂逅の刻は、近い。

私も、一緒に。→←フロウ、戦う。

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あずきいろ

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西 - この方角に福があるはずです

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