検索窓
今日:5 hit、昨日:21 hit、合計:209,370 hit

20話 ページ24

コラボをしているお店は100分制のバイキングのお店で、コラボメニューを注文する場合にはプラスで料金が発生する。

割といい値段するな、なんて思いながら財布を取り出そうとすると先輩がその手を遮り「俺から誘ったのに金払わせるとか格好つかないじゃん」と2人分の料金を払ってしまった。

「カップルの方々にはカップル割引が付きますけど、どうされますか?」

店員さんが営業スマイルでそう尋ねてくる。でも私達カップルではないし私はあくまで付き添いだし…

「カップル割引だって、A。得したね。」

そう言って先輩は私に王子様みたいな微笑みを向けた。うわ、この人カップルで通すつもりだ。確かにお得だけど。

「A、どうしたの?さっきからずっと黙り込んでるけど…。」

先輩はそう言うと私に顔を近づける。…どう考えても近い。

『ちょ、近い、茅ヶ崎さ…』

「至。2人の時はそう呼んでって言ってるじゃん。」

そう微笑む先輩に自然と頰が熱くなる感覚を覚えながら、こんなにカップルのふりを徹底してやる必要あるのかなんて頭では冷静に考えていた。

店員さんはにっこりと笑って私達を席に案内してくれた。

「カップル割引で2割引だってさ。ここクソ高いからラッキー。てか何でそんな顔赤いの?」

お金が浮いて嬉しそうな先輩を顔の熱を手で扇ぎ冷ましながら冷眼で見る。

『あそこまで徹底してカップルのふりする必要ないでしょう…。』

「はは、ごめんて。なんか反応が面白くてつい。」

『このっ…人でなし…!』

「はいはい、その殺意はポケットの中にしまっておこうね。」

『そんなコンパクトサイズなもんじゃないんですけど!』

そう怒る私を先輩は頬杖をついて楽しそうに見ていた。

21話→←19話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (235 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
584人がお気に入り
設定タグ:A3! , 茅ヶ崎至
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪乃(プロフ) - 消しゴムさん» コメントありがとうございます!頑張ります! (2017年7月31日 3時) (レス) id: 66c51cba16 (このIDを非表示/違反報告)
消しゴム - 更新楽しみにしてます(*^◯^*) (2017年7月30日 8時) (レス) id: 4a07a21d32 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:雪乃 | 作成日時:2017年7月25日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。