ニットキャップちゃんのゲソきり事情 ページ5
「ニットキャップちゃんってさ、前の方のゲソ隠れてるけどどうなってるの?」
とある昼下がり。ブルーチームのガール2人が広場で流行りのフラペチーノを飲みながらお喋りしていた。さきほど喋ったのはヘッドホンちゃん。スタジオヘッドホンを着けているブルーチームのツッコミ役である。
「うーん、最近ボンボンニット外してないから知らないやー」
こう答えたのはニットキャップちゃん。ニコニコ顔が特徴の、ボンボンニットを被っているブルーチームのボケ役である。そんなニットキャップちゃんの発言を聞いて、ヘッドホンちゃんは目を丸くした。
「えっ?お風呂とか寝るときとかも外してないの?」
「うん!お風呂はニットキャップごとゲソを洗ってるよー。寝るときは外さなくっても大丈夫だしー、外さないほうが朝ゲソがバクハツしないんだよねー。」
いつもの笑顔なニットキャップちゃんを見て、ヘッドホンちゃんはため息をついた。これってツッコんだ方が良いかな。いや絶対ツッコんだほうが良いよね。流石に一緒くたにゲソとニットキャップを洗うのはどうかと思うよ!?よし、これでいい。
「流石に一緒にゲソとニットキャップを洗うのは……」
「でも確かに確認したほうが良いかもー」
ヘッドホンちゃんのツッコミは遮られた。ニットキャップちゃんのセリフと、ニットキャップちゃんが取ったボンボンニットによって。
「わーっ!?」
ニットキャップちゃんの前髪ならぬ前ゲソは、ぽふん!という効果音が似合いそうなほどボンボンニットから勢いよく飛び出した。現れた前ゲソは肩まで到達しそうなほど長い。
「いやその前ゲソどうやって仕舞えてたの!?」
「わかんなーい」
ニットキャップちゃんは顔が前ゲソで隠れながらも答えた。このゲソじゃいつもの笑顔も見えない。
このままじゃバトルに支障が出ちゃうかもな。ヘッドホンちゃんはそう考えた。
「よし、ニットキャップちゃん。ゲソ切りに行こ!」
「えーっ?今から?」
ニットキャップちゃんはちょっと困った声を出した。顔を遮るゲソがなかったら冷や汗をかく様子がヘッドホンちゃんにも見られていたかもしれない。けど、ヘッドホンちゃんはニットキャップちゃんの様子に気がつくことはなかった。
ヘッドホンちゃんは持っていたフラペチーノの中身を一気にズルズルと吸った。中が空っぽになったフラペチーノのコップをゴミ箱に捨てる。
「よし!行くよ!」
「はーい……」
2人は床屋さんへと歩き出した。
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碧空(プロフ) - karinさん» ありがとうございます〜!ちゃんと怖く書けたのか、不安になってたのでそう言ってもらえて何よりです〜!! (9月27日 23時) (レス) id: 07cec9835b (このIDを非表示/違反報告)
karin(プロフ) - うおー!ブルーチームの怖い話ゾクゾクしました(-_-;) でも、見るのに夢中になりました✨ (9月25日 16時) (レス) @page5 id: 8ee93b7195 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧空 | 作成日時:2023年6月1日 23時