コロイカ小話

こわいはなし　ヘッドホンちゃん編 ページ3

二人の話、なんだか怖いね……
ワタシは実体験だとそんな怖い経験したことないな……不気味な話なら持ってるけど。
え？話したほうが良い？……じゃあそうするね。

えーと、イカが出せるシグナルが四種類あるのは知ってるよね？「ナイス」と「カモン」、「やられた」と「ヘルプ」。これで四種類。「やられた」はナワバリバトルやガチマッチでデスしたときに使えて、「ヘルプ」はサーモンランでデスしたときに使えるシグナルだね。
「ナイス」と「カモン」は両方ともで生きている間はいつでも使えるシグナルで、みんなもよく使ってるよね。

これはそのシグナルに関する話なんだけど……
だいぶ昔、ブルーチームじゃない人とでガチマッチをやったことがあったの。その時は確か、ガチヤグラだったかなー。ステージはマヒマヒリゾート&スパだったよ。
カウントは63カウントVS72カウントで、こっちが若干有利な感じだったんだ。
大体三分くらい経過して、人数は3対3で接戦状態だった時に、その不気味なことが起こったの。
ステージの外の奥のプールの方の更に奥の方から、イカの声が出てきたの。残りの二人は別に水没したとかじゃなかった。それに、その声が下方向からはっきりシグナルとしてヘルプ！って表示されてたんだ。だいぶ遠くから発信されてる様子だったのに、その文字と声だけははっきり認識できたんだよね。

さっきまで戦いが白熱してたのに、一気にシーンとした感じになっちゃって、ヘルプってはっきり聞こえたよな？聞こえたよね。って敵味方関係なくざわざわしてた。リスポーンしてきてこっちの方に来た残りの二人は不思議そうにしてたよ。

この話の一番不気味なところは、なんでそんな遠くから誰かのかもわからないシグナルが聞こえたのかっていうのもあるし、ガチマッチなのにサーモンランのヘルプっていうシグナルだったのかっていうのもあるんだけど、何より怖いのはその時はハイカラシティにいて、この話はサーモンランなんてこれっぽっちも流行ってなかった頃の話だってことかな。

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