第14話◆ ページ15
「2年3組」
「2年2組」
今度は被らなかった。
でも、隣のクラスだ。
自分の交友関係が狭いことを、改めて自覚する。
……全く困ってはいないのだが。
事の発端の赤葦がいなくなり、俺たちの間に会話はない。
気まずさをごまかすため、意味もなくスプーンでカップの中身をかき混ぜる。
「孤爪くん……か」
独り言のように、蒼川さんは呟く。
手元に置かれたバナナオレは、だいぶ前に無くなっていた。
とりあえず、今日は解散ということになり、店を出る。
伝票を握ると、蒼川さんが慌てたように止めた。
「わ、私も払うから」
「いや、大丈夫」
打ち解けたのに、また逆戻りだ。
同じ高校ということは、誰かに見られていたら一気に噂になる。
それが隣のクラスだと、なおさらだ。
目で訴えかけると、意図を感じとってくれたらしい。
トイレに行くふりをして、さり気なく店を出て行った。
これが、俺と蒼川さんとの出会い。
__残されたグラスが、オレンジの光がいろんな角度に反射していた。
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青砥ルラ - 4.16 (2020年4月19日 14時) (レス) id: 3630771c88 (このIDを非表示/違反報告)
あべかわもち(プロフ) - 名無しですがなにか?さん» はい、そうなってます! (2018年4月16日 6時) (レス) id: 9f7db0fc1d (このIDを非表示/違反報告)
名無しですがなにか? - 白い四角が、青砥ルラさんですよね? (2018年3月23日 16時) (レス) id: 3b500904fe (このIDを非表示/違反報告)
青砥ルラ(プロフ) - なーさん» はい!ゼヒともお願いしたいです! (2018年3月23日 11時) (レス) id: 4eb8e6777a (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - 青砥ルラさん» ありがとうございます…!また機会があったらお描きさせてください! (2018年3月23日 11時) (レス) id: 70117f1d7d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あべかわもち あおと x他1人 | 作成日時:2018年3月20日 18時