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第12話 ページ14

何となくだが、今日のぐちさんは声色からして機嫌が悪そう。相性悪いなぁとか思いながらぐちさんに声をかける。



『ごめん、今日なんもする気力無くて家事やってない』

gt「…夕飯も準備してない感じ?」

『そう。だから自分で用意してほしい』

gt「そうか」


そう言いながら、ぐちさんは自室へ入っていった。


僕は、ぐちさんに渡そうと思ってたイラストをしまい、ソファに座った。


『…お墓参り、行ってこようかな』

gt「誰の?」

『うわっ、』


ボソッと呟くと、いつの間にかぐちさんが近くに居たらしく声をかけてきた。


gt「で、誰の?」

『あぁ、まぁ、親友の…かな』

gt「ふーん。…最近元気なかったのってそれ?」


やっぱり気付いていたんだな、と思いながら頷く。




gt「まぁ、その子もきっと大丈夫だって」




ぐちさんが慰めのつもりで放った言葉。その言葉が、昔の誰かの言葉と重なった。


−「きっと、Aのこと思ってるから大丈夫」


僕は、元からきっと、という言葉が好きでは無かった。無責任に物事を言っていると感じていたから。


それは、友人が亡くなってからもそうだ。大人達は僕を慰めるために「きっと大丈夫」だとか「きっと思ってる」だとかいろんなことを言ってきた。だから僕は、あの子の立場でも無いのに無責任に言うなと心の底から思っていた。



『…また』


ぐちさんは、不思議そうに僕の方を見た。




『…きっとだなんて、曖昧なこと言わないでよ…!!』




突然出した僕の声に、彼は目を見開いた。そこで僕ははっとして、咄嗟に立ち上がった。


『…ごめん』


ぐちさんに背を向けて外に出ようとしたが、それははばかられた。


gt「待っ…!!」


ぐちさんが咄嗟に伸ばした手が、僕の手首をぎっちりと掴む。


『頭冷やしてくるから…離して』


僕はぐちさんと目を合わせる。
僕が今どんな目をしているのかは分からないが、ぐちさんは僕と目が合った瞬間に力が弱まった。


僕は軽く手を振り払い、外に出た。

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らっぴょこ(プロフ) - 分かります…本人様方が決めたことだから応援したい気持ちもあるんですけどやっぱり気持ちが追いつかないっていうかなんというか……作者様も無理はしないで下さいね!応援してます (2022年6月26日 22時) (レス) @page18 id: d6878be433 (このIDを非表示/違反報告)
りべら(プロフ) - めちゃおもろいじゃないっすか…w この作品すごい好きです (2022年3月19日 11時) (レス) @page11 id: a02abf5dd5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - ストーリー性めっちゃ好きです!無理せずに更新頑張ってください!💪 (2022年3月2日 1時) (レス) @page9 id: c736d56ed6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青りんご | 作成日時:2022年2月13日 18時

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