第2話 ページ4
時はたち夜の9時。ちょこっと部屋を覗きにいくと、案の定ヴァロの配信をしていた。
コメ欄を読むといろんな人がぐちつぼと呼んでいたから、この人の名前はぐちつぼなんだなぁ、と学習した。
『夜になったからちょっと風浴びに行くか…暇だし』
外に出て僕が生きてる時によく寄っていた橋に向かった。そこは死ぬ前の景色と変わっていなくて、3年後という事実を忘れさせるほどだった。
『…そういえば昔ここで誰かに話しかけられたなぁ､どんな人だったっけ』
大学生なりたてぐらいのときにめっちゃ病んでて死にてぇってここでぼーっとしてたら声かけられたんだよな｡
やべぇ高身長だったってことしか覚えとらんわw
『…ふふっ、あん時仲良かった子達今頃元気してっかなぁ』
ここに居ると自然にまだ生きていた頃の思い出がぶり帰ってくる。
『帰ろ｡ぐちつぼさんまだヴァロやってんのかな』
そうして、僕はその場所を後にした。
あれから3ヶ月後。いつものようにちょっと出かけようと思い席を立つと、玄関方面から大人数の声が聞こえた。
「「お邪魔しまーす！！」」
yK「ぐちさんの家割ときれ〜」
gt「まぁ俺も？部屋の掃除ぐらいはちゃんとやるんで？」
僕は最近気配を消すことを覚えたので、気配を消してしばらく見ていた｡この人達はぐちつぼさんの友人なのか、皆でわいわいしながらゲームをしていた。
『…僕もバイト友達とかとゲームしたわ〜また､一緒にやろうって言ったけど結局出来ずに終わっちゃったな』
そう呟くと、ぐちつぼさんの友人の1人が僕のことをじーっと見つめていた。金髪美女だけど声からして男の人。見えてんのかな？と思いちょっと笑って人差し指を口に当てると、その人はちょっと目を見開いたあと、そーっと視線をテレビの画面に戻した。
『やっば、見ながら思い出に浸ってたから気配消すの忘れてた』
最悪後でぐちつぼさんに言われてお祓いされるかも、と思った。まぁ大丈夫でしょ、とどこから来たのか分からない安心感を抱え、ぐちつぼさんの寝室に入った。
『なんかこのベッド僕持ってたやつより寝心地いいんだが？羨ましー』
ベッドに寝っ転がってぼーっとしているといつの間にかその人達は帰ったのか静かになっていた｡ついでにぐちつぼさんもどこか出かけたようで、部屋にさっきの騒がしさはなく真っ暗だった。
『…いいなぁ』
そう言って､僕はいつものとこに座って机に突っ伏した｡
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らっぴょこ(プロフ) - 分かります…本人様方が決めたことだから応援したい気持ちもあるんですけどやっぱり気持ちが追いつかないっていうかなんというか……作者様も無理はしないで下さいね！応援してます (2022年6月26日 22時) (
レス) @page18 id: d6878be433 (このIDを非表示/違反報告)
りべら(プロフ) - めちゃおもろいじゃないっすか…w この作品すごい好きです (2022年3月19日 11時) (レス) @page11 id: a02abf5dd5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - ストーリー性めっちゃ好きです！無理せずに更新頑張ってください！💪 (2022年3月2日 1時) (レス) @page9 id: c736d56ed6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青りんご | 作成日時：2022年2月13日 18時
