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太陽がギラギラと教室を照りつける夏。
周りの騒音と蝉の声、たまに聞こえる風の音。
窓際の席のためスッと音が耳に入る。
ボーッと窓の外を眺めていると
ガラガラと教室のドアが開く音がした。
またつまらないホームルームが始まる。
小さく息を吐き前を向く。
そこにはいるはずのない
私の初恋の人がいた。
「初めまして！
__________及川徹です！」
あ「なんで、？」
開いた口が塞がらない。
いるはずのない彼が
なんでここにいるの？
先「席はそこだから！」
先生が指した指の先は
私の斜め前の席だった。
キーンコーンカーンコーン
授業開始のチャイムがなる。
教科書はまだ配られていないようで
隣の席の子と机を近づける。
距離が近すぎる気がする。
あとほんの数cmで肩が触れるような距離。
モヤモヤする。
しかもその子は学年で人気の子だ。
名前は稲野 秋和(ねの あきか)
目元にある黒子
胸上くらいまであるサラサラの黒髪
誰が見ても可愛いとはこの子の事を指すのだろう。
うしろから見てもわかるほどのお似合いさ。
到底敵わない。
先「今日の日付は…宮本！ここ答えろ！」
あ「え！？あ、えーっと…7です。」
思いきり油断をしていた。
席に座りふと徹の方を見る。
パチリと目が合う。
ふわりと子供のような顔で笑う君は
眩しくて。
キーンコーンカーンコーン
タイミングよく授業終わりの
チャイムが鳴る。
私は暑くてすぐに窓を開けた。
でも風はたまにしか吹かなくて
暑さはさほど変わらなかった。
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作者名：ゐ。 | 作成日時：2022年7月5日 7時
