伍【弟視点】 ページ6
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「ひっでぇ…」
「あ、伊月お兄さん!!」
なるべく血溜まりに入らないように女性の首筋に手を当てて脈を調べる。
「事切れてるか……だが殺されてまだそんなに経ってないな……せいぜい30分くらいか?」
「伊月お兄さん、わかるの…?」
「あー、うん、まぁな」
やっべ小学生の前でやっちゃった……って、オイ
「コナン君?!なんで君もここにいるの?!見ちゃダメだよ?!ほらUターン!!Uターンして!!」
「あ、大丈夫だよ僕もよく見慣れてるから」
「見慣れてる?!」
え、キミ本当に小学生?!ドユコト?!見慣れてるの?!
そんな心の中のツッコミもつゆ知らず真面目な顔で遺体の周りを散策するコナン君。えー、ちょっとコナンくーん
「凶器はこのナイフだけみたいだね」
「あぁ、しかも一気に刺してる。相当勢いがないと無理だな。それにこのナイフ、かなり刃が長い見たいだし持ち込むなら少し大きめの手さげやバックが……」
だからなんでコナン君と推理しあってるの俺?!
「……伊月お兄さん、本当に中学生?」
「そっくりそのまま君に返すぜコナン君」
君もただの小学生じゃねーだろ。明らかにさっきの顔、いかにも修羅場潜ってきたぜって顔してたよ?本当君小学生なの?
「なぁ、コナン君。君、何者なんだ?」
パチクリと瞬きしたコナン君は、その後、まるでいたずらっ子のような笑みを浮かべて答えた。
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「江戸川 コナン。ただの小学生だよ。でも、伊月お兄さんが教えてくれたら、僕も教えてあげる」
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不敵に笑う彼に、思わず魅入ったのは内緒である。
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作者名:千夜一夜月 | 作成日時:2017年5月16日 19時