雅な声に誘われて

〜歩き出す〜 ページ1

ある山奥に『神が宿る村』と呼ばれる村がありました。

その村の名は犬飼村(いぬかいそん)。

犬飼村の奥にある『神寄神社(かみよりじんじゃ)』という名の神社がある。

その神社の神木の根元に一筋の光が差した。

光に照らされたのは根っこではなく…

ーたった一人の水色の狩衣を着た青年ー

だった。


第一発見者は宮姫と神寄神社の巫女だった。

「あれ…『神人(かみと)』とちゃいますやろか…」

巫女がそう言う。

「え…？巫羅(みら)さん…どういうこと？」

「神になった昔の人の事を神人って言わはる人がおるんです。あの服はどう考えても平安の服ですわ。」

「平安の…服…？」

「宮姫はん…。神様が寄らはった…。」


これが神人である雅(みやび)と宮姫の出会い。

〜第01歩〜→

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