第三話 ページ4
突然現れた男の人に、突然そんなことを聞かれて、一体どうしたんだと叫びたくなるけれど、相手は至って真剣な表情でこちらを見てくるもんだから、これは適当に応えちゃアカンやつやと悟る
『興味ある……ていうか、球技大会でバレーやることになって、丁度今の時間自習やし、勉強しとこ思って』
「!水島さんバレーやるん??」
『……??お、おん』
私の応えに目を輝かせて反応するこの人は、何故か私の名前を知っていた
あれ、この人と面識あったっけ。てか、なんでそんな喜ぶんだろう
「俺もバレーやんねん!!」
『そっか。じゃあ当日どっかで会うかもなぁ。3組の男子とやる時はどうぞよろしく』
「え、あ、よろしゅうお願いします!!」
『ほなね。授業抜け出してきたんやろ。はよ戻らんと、体育科の堀先生、容赦ないで』
そう言って私は、彼に手を振って教室に戻る
バレーをやるということは、球技大会の種目の事だろう
他クラスで面識が無い私がバレーの本を持ってただけで話しかけたくなってしまうほど、あの人はバレーが好きなのだろう
うんうん。熱中できるものがあるっていいよね。私にとっては弓道がそうだし
頑張れ名もしれぬ2組の人……なんてしみじみと感じ、誰目線だと自分で突っ込んで教室に帰った
戻るとまだクラスのみんなは屍と化していて、物音を立てないように慎重に歩を進めて自分の机に到達する
早速本とメモ帳を開いて自習を進めていく
バレーのルール、ポジション、反則、マナーetc……一応さらーっと目を通してみてもわかる
めっちゃ大変そうだわこれ
突き指したくないなぁなんてスタンスだった私が、軽い気持ちで挑んじゃダメなやつだ
ローテーションとか反則に至るまで整えられてて、こんな規制ばっかの中でバレー部の人達は県選りすぐりとなっているのだから、いよいよ私も生半可な気持ちではいけない
………今日放課後、弓道の練習終わってから体育館か武道場借りれないかなぁ……だとすると帰り何時だ……?その後の自主練諦めなきゃかなぁ……と、悶々と考える
が、頑張ろう。とりあえず、あと1週間。やれる所までやってみよう……
球技大会まで、残り、7日
けれど、私の人生における、別のカウントダウンはもう始まっていた
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ゆず(プロフ) - 葵坂さん» こちらこそ読み漏れがあったみたいです。この作品好きで読んでいたからこそ気になってしまい勢いあまってコメントしてしまいました。読み続けようか迷っていましたが、作者様のコメント、またこの作品が好きなので読み続けようと思います。応援しています (2023年3月12日 0時) (レス) id: 843a0c5854 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - ゆずさん» 最初に書いてある通りです。おそらく、三十二話の辺りでご不快に思われたことでしょう。大変申し訳ございませんでした。この教訓をこれからも活かして作品を作って参りますが、もしお怒りが鎮まらないようであれば、どうかこんな作者のことなどお捨ておきくださいませ。 (2023年3月12日 0時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
ゐづき(プロフ) - 毎回楽しく読ませてもらってます!愛知の方の方言あまり知らなかったんですが香川県でも同じような使い方されてる方言があってびっくりしました!!更新楽しみに待ってます!お体に気をつけて頑張ってください🙇♀️ (2023年3月12日 0時) (レス) @page41 id: 5e32b68666 (このIDを非表示/違反報告)
ゆず(プロフ) - 弓道やっていらっしゃる方ですか? (2023年3月11日 23時) (レス) id: 843a0c5854 (このIDを非表示/違反報告)
ニコニコマーク! - 此れって愛され作品ですか?だとしたら凄い嬉しいです! (2022年9月7日 16時) (レス) @page27 id: 23150a6704 (このIDを非表示/違反報告)
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