【HQ!】バレー部とのエンカウント率が高い系女子の日常【稲荷崎】 (ページ24)

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第二十三話ページ24

戻りまして、露草です

現在、6時間目が終わり放課後となった

あの後、体育を終わらせて教室まで角名君に送って貰い、そのまま帰りのSHRに移っている

この後は勿論部活であるが、顧問の藤巻先生に怒られた後では幾ら私でもちょっとは憂鬱である。手の指に巻かれたテーピングはガチガチに固定してあって、最早シャーペンを持つのもギリギリである程で、こんなんで弓なんか引こうものならかなりキツイ。というか痛い

大きな溜息をつきそうになる口元を引き締めて、先生の話を横流しで聞いていく

「あ、そうそう。保健委員の……あぁ、水島だったか。放課後、緊急委員会が入ったらしいから、部活前に保健室横の備品室に集合だそうだ」

『…………わかりました』

そんな折に、先生から言われた緊急委員会の報せ

球技大会も近づいてきた今、度々集まる機会が設けられてきたが、私が所属する保健委員も例外ではない。というか、保健委員は当日救護当番があるので、そこまで暇な訳でもないのだ

因みに保健委員になった理由は、去年時にくじで当たって、そのまま今年も面倒だから続いてなった、といった感じである

私は少しだけラッキーと思いながら、先生に返事をしてSHRを終えた

SHRを終え教室を出ると、会場である保健準備室に向かう。急ぐ必要なんて無いのに歩幅は勇み足で、大分早く教室に着いてしまった

まだ誰もいない部屋内にて、まず窓を開けて換気を促し、電気をつける。カーテンも閉まっていてかなり暗かった部屋内の全貌が明らかになると、見えてきたのは山のように積み上げられた備品の数々

え、嘘、球技大会如きでこんな要る？？

冗談抜きで山である。きっとこれを機に爆買いしたんだろうけど、それにしても限度があるだろう

何を隠そう、養護教諭の坂本先生は金遣いが荒いことで有名である。しかしそれは全然経費の範疇だし、しっかり使い切っている上に無駄遣いもしてないので誰も文句は言えないどころか、かなり保健室が衛生的になり、かつ備品も充実しているので生徒内では購買のおばちゃんの次に人気の人である

そしてかなり指導熱心な人であり、保健委員になった人には必ず様々な応急処置の仕方を叩き込むことで有名である。因みに私は去年で履修し終わっているので今年はない、筈

そんなこんなで備品の山に圧倒されていると、それの一つであるコットンが床に落ちたので、私はそれを拾う為山に背を向けてしゃがんでコットンに手を伸ばす

すると目の前の扉が開く

そしてそれと同時に、後ろの山が崩れる音がした