05.自己紹介 ページ7
不知火先生との話が終わると、先生は他の部員たちを集めて俺を紹介した。
「訳あって入学が遅れてしまったが、今日から君たちと共に練習に参加する子だ。皆、仲良くするように。」
「「「はい!!」」」
至近距離で大きな声での一斉返事に、鼓膜が破れるかと思った。
これがジャパニーズ・レスポンス。
俺慣れれるかな。
「さぁ一織くん、自分の名前と出身地と出身中学、身長とポジション、あと意気込みを言おうか。」
「しゅっしん」
「生まれた場所と、卒業した学校のこと。」
「あぁ、なるほど。」
相変わらず漢字の組み合わせは難しい。
えっと、名前と、生まれた場所と、卒業した学校と、新と、ポジション。
日本の自己紹介って割と具体的だなぁ。
俺は数十人近い集団に真正面から向き合った。
「えっと、角端一織です。出身地は、イタリアのローマです。出身校は、中学がScuola Media Inferiore Statale "Pietra Preziosa"で、高校はPalazzo Giovanniを一年生で中退してここに来ました。」
出身校の時点で殆どの人が眉間にシワよってる。
だって、訳し方が分からないんだもの。でも一応解説をしておこう。
「えっと、普通の中学を卒業して、高校も普通のとこに行きました。イタリアの高校は15歳からなので、ここに入るために中退しました。
身長は209.5cmで、ポジションはオポジットです。
ここでは壁役として役に立てると思いますが、サーブもスパイクもレシーブも全部得意です。日本語がまだ上手くないので、色んなことを教えてください。あと、できるだけ名前で呼んでください。
よろしくお願いします。」
最後に頭を下げる。
お辞儀は日本では大切な挨拶だと母が言っていた。
するとパラパラと拍手が始まり、やがて一体感が増した拍手に讃えられた。
一人一人の表情は分からないけれど、多分多くの人が新地の辺りで驚いていた。
身長端残念ながらもうこれ以上は伸びないかもだけど。
「見ての通り、身長2mの期待の新人だ。壁役としては有難いだろうけど、僕はこのままオポジットで使おうと考えている。けれど、この子ありきのチームとなってしまわないよう、これからも注意深く準備を行い、努力を積み重ねなさい。」
「「「「はい!!!」」」」
最後に先生が占めて終わった。
とりあえず、第一関門はクリアって感じかな。
「かどは、じゃないや、一織!!アップするぞー」
「あ、はい!!」
すると早速、チームの輪に引き入れられた。
第二関門は始まったばかりだ。
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ポンコツ(プロフ) - 好きなお話です!これからも更新楽しみにしてます(*ノ´∀`*)ノ (5月26日 13時) (レス) @page43 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
ポスバス(プロフ) - うわ!パスワードかかっていたときから待ってました、、、!!応援してます!!! (2023年4月24日 21時) (レス) id: d26458d622 (このIDを非表示/違反報告)
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