43.“定石”を崩す ページ47
((ﾋﾟｰｰｰｰッ
「「「「おねがいしあーす！！！」」」」
始まった第4試合。
「………あれ。ヅナ、あれ見てみ？」
「一織が後衛端スタートで、セッターのザキさんが前衛端スタート……？」
守りも攻撃もレベルの高い理想的なオールラウンダー校
そんな相手に俺たちが編み出した作戦は＿＿＿
ーーー
『相手もそれなりに俺たちのことを研究し、攻略法を編み出し、それに向けて練習を重ねてきていると思います。
だからこそまず大切なのは、彼らに練習通りのことをさせないことです。』
『と言うと？』
『“定石”を無くすんです。誰よりもトリッキーに。
何処よりも理想的なオールラウンダー校だからこそ、予想外の動きに足をとられます。』
『具体的には？』
『そうですね。簡単に出来ることはまずひとつ。
最初のローテをいつもと違うものに変えます。』
『ほぅ』
『俺たちのローテは、賢章の強烈サーブから始まり、俺を前衛スタートにするようにしていますが、今日は敢えて、俺と対角にいるセッターを前衛にして始めます。
これだけで、俺にマッチアップさせたかった守備ローテをズラせます。相手も、俺を倒すために準備をしてきたのに急に違う相手が来たら驚くでしょう？』
『ボスは火属性だと思って水属性のパーティを組んだけど、急に木属性になって形勢不利になってしまったってことか。』
『RPG風に言えばそうですね。』
ーーー
「相手も動揺してるっぽいな。さっき言ってた、一織的精神攻撃ってことかな。」
「でも惜しいよな。サーブ権がこっちにあったら、動揺してる守備に賢章の激重激速サーブ打ち込めるのに。」
ーー
『そしてもうひとつ、今日は敢えてサーブ権は相手からにしてください。』
『え？なんで？』
『俺たちの定石ローテは、前衛に俺、ユーさん、五翠さんで、ファーストサーバーは賢章という超攻撃型ローテです。だからこそ、相手はローテの中で一番レシーブの良い場所で回してくると思います。
だからこそ、待っているのは“スパイカー”の強打。』
『！そうか！』
『そうです。俺たちがやりたいのは、この守備強ローテを壊すことですが力ずくでではありません。
レシーバーは強打を待って後ろに下がり、しっかりと3枚ブロックがついている位置取りです。勿論フェイントにも食いついてくるでしょうが…………』
ーー
「ワン！！」
「オーライっ！！」
「ザキ頼む！！」
しっかり返ったAパス。
一番肝心な最初の一発。
“スパイカーに打たせるのが定石”
ならば
「っ！」
((ｽﾄﾝ
セッターのツーで、出鼻を挫いてやる。
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ポンコツ(プロフ) - 好きなお話です！これからも更新楽しみにしてます(*ﾉ´∀`*)ﾉ (5月26日 13時) (
レス) @page43 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
ポスバス(プロフ) - うわ！パスワードかかっていたときから待ってました、、、！！応援してます！！！ (2023年4月24日 21時) (レス) id: d26458d622 (このIDを非表示/違反報告)
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