26.未来の後輩 ページ30
「一織ーー!賢章ーー!!こっち来てーー!」
「うっせぇよミネ!!至近距離で叫ぶな!!」
「賢章、それ特大ブーメラン。」
「白布ーミネー静かにしろー」
「ブーメラン?」
「人のこと言えないでしょってこと。」
「あぁ、なるほどね。」
着替え終わって一息ついた頃、後輩くんたちと話していたミネから、叫ぶほどでも無い距離で大きな声で呼ばれ、賢章の雷が落ちた。この2人はほんと、叫ぶか怒るかしかしてない気がする。
そんなミネに怒りつつも、こっちに来てというお願いにはちゃんと答えてあげる優しい賢章。俺もその後について行く。
「で?なんだよ。」
「2人が2人と話したいって!」
「ややこしい言い方すんな。」
つまり、ミネの後輩の2人が、俺と賢章の2人と何やら話がしたいと。
「こんにちは。君たちは中学生?こっちおいで、俺と話すと首痛いでしょ。」
「い、いえ!大丈夫です!!」
「いいっていいって!適当に座れよ!!どうせ暫くはここいるし!」
「甘えといた方がいいぞ。俺たちは慣れたもんだが、舐めてかかると明日やべぇから。」
「そんなになの??」
「だが悪ぃな。俺監督に呼ばれてんだよ。話ならこの2mで多分満足すると思うから、適当に相手してやれ。」
「俺がお世話になるみたいな言い方だよねそれ。」
と、言うわけで2人一緒に呼ばれたのに2人と話をするのは俺一人という困ったことになってしまった。
俺たちはさっそく近くにあった応援席に座り、両端にミネの後輩くん達が座った。
「俺、古森元也って言います!!角端さんのスパイクもブロックもレシーブもサーブもやばかったです!!」
「ありがとう。もとや、モトヤ、元也くんね。まだ緊張が残るけど、今日の為に手は尽くして来たし、次に繋がる結果は出せたんじゃないかな。」
「マジすか!かっけぇ!!」
茶髪のまろ眉くんは、古森元也くんと言うらしい。
元気ハツラツで、なんだかミネみたいな子だ。
すると今度は、反対側に座る子から服の袖を引っ張られる。
あぁ、元也くんばかりに構いすぎたかなと反省しながら振り向くと、暗闇のような、真っ黒な濡羽色の瞳と目が合う。
「………佐久早聖臣です。聞きたいことがあるんですけど。」
「え?あ、うん。なに?」
いきなり最初から質問をされるのはちょっと緊張する。
「爪の手入れとか、身体の予防って何してますか。」
「……………うん?」
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ポンコツ(プロフ) - 好きなお話です!これからも更新楽しみにしてます(*ノ´∀`*)ノ (5月26日 13時) (レス) @page43 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
ポスバス(プロフ) - うわ!パスワードかかっていたときから待ってました、、、!!応援してます!!! (2023年4月24日 21時) (レス) id: d26458d622 (このIDを非表示/違反報告)
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