21.大注目 ページ25
その体育館の駐車場には、多くの車やバスが停められていた。
ウチのバスの駐車場派既に確保されているとはいえ、メイン駐車場や少し外れた小駐車場の方にも車が列を作っていた。
「……へぇ、なんか凄く多いね。毎年こうなの？」
「いや、こんなに多いのは初めてだ。なんでだろ。」
「中学のバスも多いな。全員連れてきてんのかな。」
「なぁ、埼玉ナンバーまであるんだけど。」
「あっち諏訪ナンバーだぜ。てことは長野だな。」
「あれ、おれ目ェ可笑しくなってんのかな。名古屋ナンバーがあるんだけど。あれ愛知だぜ？」
「嘘だろ。たかがとか言っちゃあれだけど、たかが東京の予選、しかも一日目だぜ？どうしちまったんだよ東京の需要！」
バスの中の先輩達が口々に叫んでいる。
確かに、一日目にしてこれほどの注目度。
これは少し異常だ。
「芸能人でも来てんのかな。」
「いやいや、春高じゃあるまいし。」
「……まぁ、芸能人並に知名度のある親を持つ奴ならいるけどな。」
「俺なわけないですよ。だって日本での知名度なんてまだ０ですよ？？」
「だよなぁ。やっぱ他になんかあるんだろうな。」
ガヤガヤしてもキリがないので、俺たちは早々にバスから降りて、車の行き交う駐車場を慎重に抜けて、やっと体育館の入口に辿り着いた。
そして入口の大きな自動ドアを潜りけると、ユニフォームを着た人や、観客らしき人たち、そして中学の部活ジャージを着た子供達がわらわらと固まっていた。
そしてその視線は、自然と俺たちに集まる。
まぁ確かに、派手な色のジャージだしな。目が行くのも無理はない。
「応援組は上行って荷物とか置いてきてくれ。ユニ組は荷物任せて、シューズ履いて会場入りの準備するぞ。」
「「「うぃーーーっす！」」」
ユーさんの指示によって、ライムカラーの大集団はあっという間に散り散りになった。
俺たちユニフォーム組はユーさんの指示通り、シューズを履いて各々身体を伸ばしてアップを始めた。
掌とミネは応援組なので、今は自然と賢章とペアを組んで身体を伸ばし合う。
その合間にも、周りの視線は矢のように突き刺さる。
「あの人だよ、角端一織。」
「タッパ２ｍだってよ。しかも１年で４番。」
「身体柔かっ。腹ついてるぜ。」
「天井に頭着きそう。」
「隣の奴白布賢章だぜ。月バリに乗ってた剛腕スパイカー。」
「にしては細いよな。じゃああの体１００％筋肉って訳だ。」
「どんな生活したらあぁなるんだよ。」
「……………この人だかりは俺だけのせいじゃなかったみたいだね。」
「……なんで俺みたいな田舎モンの為に態々来んだよ……」
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ポンコツ(プロフ) - 好きなお話です！これからも更新楽しみにしてます(*ﾉ´∀`*)ﾉ (5月26日 13時) (
レス) @page43 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
ポスバス(プロフ) - うわ！パスワードかかっていたときから待ってました、、、！！応援してます！！！ (2023年4月24日 21時) (レス) id: d26458d622 (このIDを非表示/違反報告)
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