47.昼神家の人々 ページ47
小悪魔コタロウくんの愛あるじゃれあいから解放され、私は昼神家の大きなリビングにある大きなソファにぐったりと身体を投げ出していた。
腰には大きな湿布、腹や腕には引っ掻き傷から来た蚯蚓脹れがくっきりと残っていた。
腰はジンジン、蚯蚓脹れはヒリヒリと痛む。
「A大丈夫?ごめんね、うちのコタロウが。」
「クゥーン……」
「大丈夫大丈夫。うちもナナが似たようなことしてくるし。湿布もしたから心配ないよ。」
私が寝転んでいるソファの傍らの床に、コタロウくんと戯れながら心配そうにこちらを見つめてくる幸郎。
キッチンの近くにある椅子に座っている昼神家の方々からも、濃い視線を感じる。
コタロウくんも申し訳なさそうに鳴くので、そこまで大したことのない怪我でこんなことになっているのがちょっと申し訳なく思えてきた。
「本当にごめんなさいね。嫁入り前の身体に……」
「大丈夫ですよぉ!
でも、もし何かあったら責任をもって幸郎くんにAを貰って貰わなきゃかもしれませんね!」
「任せてください。幸せにします。」
「ノらないで幸郎。」
何を言っているんだ私の母は。
幸郎も本気にならないでよ恥ずかしい。
「え〜本気で嫁いできてくれていいんだよAちゃん。」
「そうよ。あんな弟で申し訳ないけど、妹欲しいのよね、私。」
「ちょっと姉ちゃん。」
「お義兄さんも招子さんもヤメテ…………」
「え、A、兄ちゃんのことそんな風に呼んでるの?」
「?だってそうじゃん。義理のお義兄さんでしょ。」
「俺の兄ちゃんだから?」
「?…………あ”っ!ち、違う!!姉のお婿さんだから!!!」
「どっちも同じだバカップル」
兄の呆れた声に余計に羞恥を煽られる。
兄もリア充とはいえ、この場にパートナーが居ないのは兄のみだ。母は画面越しとはいえ父も連れているのだから。
「A、そろそろ痛いところ大丈夫でしょ。動かなくていいから体ぐらい起こしなさい。」
「はーい」
「いいのよ一紗さん。うちのコタロウが悪いんだし。ゆっくりしてもらって。」
「いいえお義母さん。私の妹を名乗らせるからには怠惰な姿は許しませんから。」
「名乗るも何も妹だよ一紗姉。」
「なんでこう、世の姉ちゃんって気の強い人が多いんだろ。」
「俺は一紗のそういう所好きだよ。」
「ありがとう福郎。」
「………………」
「一真兄ドンマイ。」
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葵坂(プロフ) - みるくてぃーさん» もうねー!!私が書くと本来かっこいいキャラが女々しくなるんですよね!それが私の性癖なので!!劇場版はなんか伸びちゃいましたよね!!ちくしょう!!!!!!気長に私の小説でも読んで昼活してください! (6月28日 10時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - 初コメ失礼します。え、昼神君可愛っ!!!劇場版めためた楽しみなんだが。更新応援してます!(?) (6月1日 16時) (レス) @page44 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - FLOWERさん» これはこれはこちらでもありがとうございます!こんな駄作で良ければいつでもご覧くださいませ!なんですかねぇ、作者芽生男書くとなんかたまに女々しくなっちゃうんですよね笑キャラ崩壊しない程度にもちろん作者の解釈の中で、これからも最新して参ります! (5月4日 20時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
FLOWER(プロフ) - 前作から応援しております、FLOWERです。最近勉強などで忙しい中これを読ませていただいてます。話は変わりますが、昼活のセンス良すぎませんか?昼神も可愛くて、甘酸っぺえさが増しましたね…これからも更新応援してます!互いに昼活しましょう笑笑 (5月4日 19時) (レス) @page38 id: 87ff2022c1 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - 眠いちゃんさん» ありがとうございます!!とても嬉しいです!どぞどぞ!いくらでも話して行ってくださいねー! (2023年4月30日 10時) (レス) @page31 id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
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