30.制裁の時が来た ページ30
side茜
「おはよ幸郎!昨日の彼女の家どっだったよ??」
「みんなよくしてくれたよ。Aも軽い脱水症状みたいだったし。いいこともあったしね。」
「うっっっわ。病み上がりの彼女に無体働くとか節操無さすぎ!!サイテー!!」
「失礼だな。流石にするわけないでしょ。サイテーなこと考えてるのは茜の方じゃん。」
「だ、だよな!!お前に限ってそんなことするわけないよな!!冗談だよ冗談!!」
Aちゃんが倉庫に閉じ込められたという事件から翌日。
学校は校長やら生徒指導やらが慌ただしく口内を駆け回っていた。
朝から緊急職員会議が行われ、殺伐とした雰囲気が拭えない。
「………で?犯人の目星はついてんのかよ。」
「多分アレ。」
そう言って幸郎はこっそり、窓際のとある女子を指差す。
アレ、なんて言ってる時点で最早人間として扱ってないのは明白。
確かに、あの女子は朝から顔色が悪い。
多方、思ったより大騒動になってしまって、今頃自分の犯した罪を自覚し始めたのだろう。
あいつは記念すべき幸郎への告白者第一号にして、幸郎が唯一こっぴどくフッた女子だ。
入学初日から幸郎にベタベタし過ぎて、ものの見事に嫌われたある意味の勇者。
「どうするよ。先生に報告するか?」
「もちろん。でもまずは犯人だって自白させないと。光来くんによると、証拠も残ってないらしいし。そういうとこだけ頭良いよね。人の迷惑とは考えられない癖にさ。」
「ブラック幸郎がご降臨なさった。」
幸郎は朝から終始黒い物が溢れていた。
Aちゃんのことを話している時だけ緩んだけど、再び増えたような気がする。
俺はこの幸郎をブラック幸郎と呼んでいる。
そんなブラック幸郎に、今までのこと全部話せって言われた2組には手を合わさずにはいられない。
葵と星海がかなり絞られた顔してたからな。
でも、俺はその判断は正しかったと思うぜ。
学校の平和のためにも、ブラック幸郎の連発はやめた方がいい。
けれど、今回の騒動ではもう隠しておけない。
悪いのは総じて、Aちゃんを狙ったあいつが悪いのだから。
「あの子とはもう顔も会わせたくないし話したくもないけど、一言くらい言ってやりたいな。」
「意外、なんかそれなりの制裁を下すもんかと。」
「俺の手まで汚れちゃったらAに合わせる顔ないでしょ。」
「手を汚すってなに……」
何をするつもりだったんだアイツ。
ブラック幸郎に震えながら、幸郎があいつに近づくのを俺は見守ることにした。
いよいよ、制裁の時がくる。
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葵坂(プロフ) - みるくてぃーさん» もうねー!!私が書くと本来かっこいいキャラが女々しくなるんですよね!それが私の性癖なので!!劇場版はなんか伸びちゃいましたよね!!ちくしょう!!!!!!気長に私の小説でも読んで昼活してください! (6月28日 10時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - 初コメ失礼します。え、昼神君可愛っ!!!劇場版めためた楽しみなんだが。更新応援してます!(?) (6月1日 16時) (レス) @page44 id: 461adb2062 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - FLOWERさん» これはこれはこちらでもありがとうございます!こんな駄作で良ければいつでもご覧くださいませ!なんですかねぇ、作者芽生男書くとなんかたまに女々しくなっちゃうんですよね笑キャラ崩壊しない程度にもちろん作者の解釈の中で、これからも最新して参ります! (5月4日 20時) (レス) id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
FLOWER(プロフ) - 前作から応援しております、FLOWERです。最近勉強などで忙しい中これを読ませていただいてます。話は変わりますが、昼活のセンス良すぎませんか?昼神も可愛くて、甘酸っぺえさが増しましたね…これからも更新応援してます!互いに昼活しましょう笑笑 (5月4日 19時) (レス) @page38 id: 87ff2022c1 (このIDを非表示/違反報告)
葵坂(プロフ) - 眠いちゃんさん» ありがとうございます!!とても嬉しいです!どぞどぞ!いくらでも話して行ってくださいねー! (2023年4月30日 10時) (レス) @page31 id: ea5ee97200 (このIDを非表示/違反報告)
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