１０話 ページ11
「………………」
『ね？呆れてものも言えないでしょ？』
「自分で言うんじゃない」
騒ぎを聞き付けて、本丸からお玉片手に走って出てきた歌仙が、盛大にため息をつく
そして私も誤魔化すのを辞めた
それもそのはず、何故なら
「……畑を拡大して肥料の使い道を増やそうとしたのはわかるよ。けれどね………
何故、覚えのない池やら釣殿やら枯山水やらが増えているのかな」
そう。私は調子に乗りすぎてしまい、ついには花園や果樹園だけでなく、大きな池や、その上に離から繋がる立派な釣殿を設け、その周囲を土壁で囲って、玉砂利等を撒き散らし、見事な枯山水風の日本庭園を作り上げてしまったのだ
勿論、馬糞の使い道には全く関係ない
『でもでも、仕事はしっかりしたんだよ？
この庭だって、畑を作り終えて後は苗とかを注文するだけになってかなり暇になったから作ったもので、材料だって本丸の隅に寂しく置かれてたものを再利用して作った、だだっ広い本丸の無駄な空き平地を改革するビッグプロジェクト((』
「そのビッグプロジェクトとやらをする前に、なんで僕に相談しないんだい。作庭とか風景とか、文系たる僕の手腕が発揮されるべき絶好の機会だと言うのに」
『え、あ、そっち？？』
勝手に作ったことがお気に召さなかった訳ではなく、自分を仲間外れにされたのが気に入らなかったみたいだ
なんつー可愛い事をしているんだこの文系刀は
『じ、じゃあ、歌仙には外の花園の方のレイアウトを任せるよ。今、左文字兄弟が植えたい花とか色々選んでるから、そこに混ざっといで』
「！そうなのかい？じゃあ、今の調理を終わらせたら僕もすぐにいくよ！」
そう行って、慌ただしく廊下を走っていく歌仙の後ろ姿を見送り、私は何とかなったと息を吐く
そして改めて、釣殿から遠くの景色やできたばかりの殺風景な広大な畑を見やる
何を植えようか、どう作ろうか、こういうのが実は好きな私にとってはワクワクする瞬間である
さて、髭切達が帰ったら、ここでお茶でもしようかな
私はそう考えると、足を踏み出した
『………あっ、通信機』
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リーナ(プロフ) - 好きです！続き頑張ってください！ (1月30日 22時) (
レス) @page19 id: 3fc7d7acf0 (このIDを非表示/違反報告)
クローバー(プロフ) - コメント失礼します！とても楽しく読ませてもらっています！続きが更新されるのをすごく楽しみにしています！頑張ってください！ (1月30日 20時) (レス) id: b390ce6133 (このIDを非表示/違反報告)
るりな(プロフ) - 初コメ失礼します！とても楽しく拝見してます！監査官たちが救出されるの楽しみにしてます！！更新頑張って下さい！応援してます！ (1月22日 21時) (レス) id: 834446252c (このIDを非表示/違反報告)
味噌煮込みうどん(((プロフ) - 続きを拝見できる日を心待ちにしておりますわ！ (1月10日 9時) (レス) @page19 id: 9e68e2def5 (このIDを非表示/違反報告)
まらと(プロフ) - めちゃめちゃ面白い作品です！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！！ (12月29日 0時) (レス) id: 0e3ba9734d (このIDを非表示/違反報告)
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