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その後スムーズに練習が進み、午後2時の時点でお開きとなりました。
彼らはちょくちょく休憩の時にゼリーなどでエネルギーを回復していたようですが、お昼ご飯をしっかり食べてはいなかったようなので、まぁ妥当な判断でしょう。
私とりんちゃんも満足したので、私達もホテルに戻ろうと思います。
「ありがとうございました!!」
「「「ありがとうございましたー!!!」」」
『こちらこそ、良い時間を過ごせました。明日からの練習も頑張ってくださいね。』
「烏野に負けんなよー!!」
「「「ウス!!」」」
りんちゃんの言葉に、高校生たちは元気よく返事をしました。
その様子に、私とりんちゃんも大満足です。
挨拶の後、私達はシューズを脱いでダウンを初め、子供たちは体育館の片付けを始めました。
りんちゃんは音駒のレシーブ技術をたいへん気に入ったようで、猫又監督と連絡先を交換していました。
「いやぁ、テンション上がるわー!特にリベロの衛輔くん!!あの子はきっと世界で活躍できるリベロになるよー!!」
『りんちゃんがそう言うなら、そうなるかもしれないね。』
「あんたの従兄弟の元也くんにも負けてないよ!!きっと、今年中に同じ舞台に立つかも!!」
『りんちゃんノリノリだねぇ』
「私が見届けてやるのよ!!夜久衛輔の快進撃を!!」
『あはは、もう確信まで行ってるねぇ』
音駒は、今でこそ古豪と呼ばれていますが、監督の力量や整えられている選手たちの層を見ると、今年こそは全国に行けるだろうと、私も思います。
そんな私たちにとある大きな影が近付いて来ました。
「……あの、佐久早選手。」
『…おや、黒尾くん。どうしたの?』
「えっと」
何やらしどろもどろしている黒尾くん。
「んじゃ、私先に行ってるね。早く来いよー」
『え?あ、うん。』
りんちゃんは何故か早々に体育館を去る始末。
私は目の前の黒尾くんにどう反応たら良いか悩みながら、彼の発言を待ちました。
「れ、連絡先を交換してください!」
『………連絡先?』
うおう、マジかと私は思いました。
彼がもし成人した人であったなら迷わず交換していたでしょう。
けれど相手は未成年。私もいよいよスキャンダルが付き纏う立場になったので、ここであらぬ誤解を受ける訳には行きません。
しかし断ったら断ったでやるせない気持ちになる彼を、私は放ってはおけません。
佐久早A、今季初めてのピンチなのでした。
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ヨルバ(プロフ) - アイツって誰だろー?フラグ立ってるのは黒尾か赤葦か…… (7月15日 22時) (レス) @page22 id: 86ffad6031 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 最高です、すごく好きです、、良ければ更新お願いします、、烏野との絡み沢山見れたら嬉しいです、、完結までついていかせてください! (5月9日 19時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 続きがめちゃくちゃ気になってます🥺この後どうなるのでしょうか??? (2023年4月29日 9時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
♡ - えーーー誰と結婚したの、子供まで産んで3人目がお腹にいるの?!!やばい、楽しみすぎる…笑 (2023年3月21日 1時) (レス) @page12 id: efa07b04ac (このIDを非表示/違反報告)
アシュ(プロフ) - あいつって誰ぇぇぇぇぇぇ???!! (2023年3月21日 1時) (レス) @page12 id: 7fa36d182a (このIDを非表示/違反報告)
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