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私は、思わず目が点になりました。

そして失礼にも「悩みに悩んで出た答えがそれ?!」と、心の中で叫びました。


ぽかんと空いた口を閉じれずにいる私をお構い無しに、元也くんは続けます。




「聖臣が今まで、何言われても何があっても普通でいられたのは、Aちゃんがずっっっと、愛情表現を欠かさずにしていたからだって、俺は思ってるよ。」




その言葉に、私は空いた口が塞がりました。
点になった目が元に戻りました。

元也くんはそんな私の様子に軽く笑うと、話を続けました。




「夜泣きを静める為に夜中に起こされても、迷子になった聖臣を助けて借り物競争を逃しても、聖臣から移されたインフルエンザで春高出れなくても、聖臣がどんなにひねくれたって、Aちゃんが聖臣を呼ぶ時の声には、沢山の愛情がこもってる。
………あぁ彼奴、すっげぇ愛されてるんだなって俺でも感じるし、それを毎日受け取ってる聖臣は、誰よりも愛に溢れてる。

だから、聖臣は無敵なんだよ。本当は俺なんていらないくらい彼奴の心は鋼だし。何かあっても自分を嫌いにはならない。だって、大好きな姉ちゃんに愛されてる自分を、自分で否定出来るわけないからさ。だから、自分をピカピカに磨けるんだ。」




目の奥で、熱いものが沸騰しているのを感じました。
聖臣の話にも勿論感動したけれど


何より____




「俺さ、そんな2人を見るの、昔から大好きなんだよね」




元也くんが、私たちのことをよく見てくれていることに、私は感動しました。

近くに住んでいるのに、聖臣と元也くんが一緒の学年になるまでまるで接点のなかった私達が、ここまで縁を深くすることができていたことに、私は感極まりました。

そんな私を見て、元也くんは笑顔で話を続けます。




「聖臣が前に言ってた。Aちゃんがあんなに愛に溢れてるのは、昔、お母さんにそうしなさいって言われたからだって。だから、自分も“姉ちゃん”じゃなくて名前で呼ぶようにするって。Aちゃんみたいに分かりやすくはできないけど、自分も返していきたいんだって。」




その言葉で、私は母の言葉を思い出しました。




"Aちゃん。これからたくさん、お名前を呼んであげてね。生まれてきてありがとう、大好きだよって思いを込めて、優しく呼んであげてね。そうしたらね、赤ちゃんって受け取ってくれるのよ。そしていつか、ありがとうって笑ってくれるのよ"




私は、今度こそ涙が溢れました。

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ワッキー - かっこいいし、かわいいってなんだよぉぉぉ!マジで面白かったです! (2023年4月16日 9時) (レス) @page50 id: a8cf9029ad (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 佐久早くんイケメン過ぎる、叫んじゃうとか、これ思いつく作者さん天才過ぎます!! (2023年3月6日 22時) (レス) @page43 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
雑草(プロフ) - アッ……しゅき…… ♡てぇてぇ、…溶けてまう………!!!更新頑張って下さいませ…!!!!!!!!! (2023年3月3日 0時) (レス) @page14 id: a938fb89f1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - 佐久早くんが尊すぎ、、、。幸せ( ^ω^ ) 更新頑張ってください! (2023年3月2日 19時) (レス) id: 3268445afc (このIDを非表示/違反報告)
むむたろう(プロフ) - 佐久早くん、天使ですよね…。兄弟になれるなんて羨ましい…()更新頑張ってください(^^) (2023年3月2日 17時) (レス) @page3 id: aff0088c77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:葵坂 | 作者ホームページ:ないっす  
作成日時:2023年3月2日 7時

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