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「……!これ、」
『お、私も今着てるタートルネックだね。タートルネックはいいよ〜お洒落だし!』
「……………」
『お、はいはいカゴどうぞ。』
「………これ」
『あら、懐かし〜!このTシャツお気に入りなんだよね!』
「…………」
『あ、聖臣も気に入った?』
「……これは?」
『うーん、私はあんまり着ないかなぁ。でも、聖臣には似合いそ((』
「……………」
『え、買わないの?』
「これ」
『あ〜!!このチノパンシリーズ大好きなんだよね!!あ、これ新作?!これは私も持ってないから買わなきな損だよ聖臣!』
「…………」
『うんうん買お買お!……って、二着?え、私の分??』
『あ!!あれは新作のトレンチコート((』
「あれも買う」
『え?!あ、そう……?』
なんだろう、買い物を始めて一時間経ちますが、聖臣の物欲センサーは自分が欲しいか欲しくないか、似合うか似合わないかではなく、
私が持ってるか持ってないか、欲しいか欲しくないかで決めている気がします。私が欲しかった場合は私のと合わせて二着買うのです。
凄く嬉しいですし、ありがたいのですが、なんというか……私としては複雑です。何が複雑かはあまり表現出来ないのですが……聖臣が買い物を楽しんでいない気がするのです。確かに、買い物の仕方が分からないのかもしれませんが……けれど隣で会計を済ませている聖臣はとても満足そうなので、私は自分の胸にしまっておくことにしました。
けれど私は、2週間程前にあった聖臣の誕生日の日を思い出しました。
それは私の、お揃いにしたシューズを見た聖臣の顔です。
お揃いで嬉しい?と聞いた後、聖臣は確かに頷いていました。
………ということは、まさか、聖臣………
『あ、あの!』
「っ、?はい。どうされましたか?」
それに気付いた私は、あることを思いつき、店員さんに話しかけました。
詳細を話すと、店員さんは挑戦的なワクワクしたような笑みを浮かべ「お任せ下さい!!」と裏に走って行きました。
「Aちゃん、なに話してたの?」
その直後、会計を終えて紙袋を抱えた聖臣が帰ってきました。
聖臣ははけて行った店員さんの後ろ姿を見つめ、そう尋ねてきました。
『あ、おかえり聖臣。実はね、折角だからトータルコーディネートをお願いしたの。』
「へぇ、ここでもできるんだ。」
『そうそう。それもね、私と聖臣のお揃いで!!』
「………は?」
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ワッキー - かっこいいし、かわいいってなんだよぉぉぉ!マジで面白かったです! (2023年4月16日 9時) (レス) @page50 id: a8cf9029ad (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 佐久早くんイケメン過ぎる、叫んじゃうとか、これ思いつく作者さん天才過ぎます!! (2023年3月6日 22時) (レス) @page43 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
雑草(プロフ) - アッ……しゅき…… ♡てぇてぇ、…溶けてまう………!!!更新頑張って下さいませ…!!!!!!!!! (2023年3月3日 0時) (レス) @page14 id: a938fb89f1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - 佐久早くんが尊すぎ、、、。幸せ( ^ω^ ) 更新頑張ってください! (2023年3月2日 19時) (レス) id: 3268445afc (このIDを非表示/違反報告)
むむたろう(プロフ) - 佐久早くん、天使ですよね…。兄弟になれるなんて羨ましい…()更新頑張ってください(^^) (2023年3月2日 17時) (レス) @page3 id: aff0088c77 (このIDを非表示/違反報告)
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