2010/12/31 ページ19
皆さん、事件です。
大事件です。
時は年末。
我が家では聖臣の高校進学も決まり、私も来年から大学4年生。家族揃ってゆったり寝正月を謳歌しようと、朝の新聞を見て年末夜のテレビ欄を見ていた時でした。
新聞の端に書いてあったのは、年末宝くじの当選番号。
そして1等5億円の番号。
私は先日、年末宝くじを買ってみました。と言っても一枚だけなのですが、その時の番号は私の天使、聖臣の誕生日になぞらえた番号にしました。
だから、忘れるわけないのです。
1等5億円 19組 960320番
『きゃぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!??????』
「?!姉ちゃん?!」
当たりました。5億円。
『聖臣!!きよおみぃぃ!!』
「なに、なんなの、どうしたの?!」
『当たった!!5億当たった!!聖臣の誕生日で番号買ったら当たった!!』
「はぁ?!ちょっ………うわっ?!」
私の悲鳴に、上の階で自分の部屋の掃除第二弾を始めていた聖臣が、慌てて下に降りてきてくれて、大興奮の私は思わず聖臣に抱きついてしまいました。心の準備ができていなかった聖臣は、私を受け止めた拍子に後ろに倒れ込んでしまいました。
『え、あ、聖臣大丈夫?!』
「い”った…………」
『きゃー!?ごめんねごめんね!!すぐ退くから!!頭打ってない?!冷やすもの持ってくるね!!』
私は聖臣がしっかり抱きとめてくれたので怪我はありませんが、受け身も取れずに後ろからダイブした聖臣の衝撃は計り知れません。
私は今すぐ上から退いて冷やすものを持ってこようとしますが、聖臣の腕の力は強くて、どうにも退くことができません。
流石は既に180cmの大台に乗った男の子だけある……ではなく。
私は胸を押したり、体をくねらせてみたりしました。
けれど聖臣は腕を緩めるどころか、更にきつく抱きしめてきました。
焦る私ですが、聖臣は仰向けの体勢から私を抱きしめたまま横向きになり………
「………っ、ははっ。」
『……!聖臣!!ちょっと、大丈夫なの?!』
「大丈夫。そこまで強く打ってない。
……てか、宝くじの番号、俺の誕生日にしたの?俺の事大好きじゃん」
そう言って、聖臣はケラケラと笑う。
軽く笑っているのに、顔は珍しく満面の笑みで、私は恥ずかしい所か、開き直りつつありました。
『そーですよ。姉ちゃんは、聖臣のことずっと大好きなんですからね。』
「っ!」
すると聖臣は、今度は分かりやすく顔を赤らめました。
『あははっ、自分で言っといて照れないでよ』
「っ、照れてない!」
『どの口が言うか!』
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ワッキー - かっこいいし、かわいいってなんだよぉぉぉ!マジで面白かったです! (2023年4月16日 9時) (レス) @page50 id: a8cf9029ad (このIDを非表示/違反報告)
名無し84302号(プロフ) - 佐久早くんイケメン過ぎる、叫んじゃうとか、これ思いつく作者さん天才過ぎます!! (2023年3月6日 22時) (レス) @page43 id: 81c0b10d37 (このIDを非表示/違反報告)
雑草(プロフ) - アッ……しゅき…… ♡てぇてぇ、…溶けてまう………!!!更新頑張って下さいませ…!!!!!!!!! (2023年3月3日 0時) (レス) @page14 id: a938fb89f1 (このIDを非表示/違反報告)
あず - 佐久早くんが尊すぎ、、、。幸せ( ^ω^ ) 更新頑張ってください! (2023年3月2日 19時) (レス) id: 3268445afc (このIDを非表示/違反報告)
むむたろう(プロフ) - 佐久早くん、天使ですよね…。兄弟になれるなんて羨ましい…()更新頑張ってください(^^) (2023年3月2日 17時) (レス) @page3 id: aff0088c77 (このIDを非表示/違反報告)
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