検索窓
今日:15 hit、昨日:97 hit、合計:20,705 hit

最悪の勘違い ページ1






野薔薇の言葉を聞いたコナンは思わず顔を引き攣らせた。


(まさか、この少女もAさんと関わりがあるのか!?)


慌てて野薔薇から数歩離れる。

だが……

コナンは改めて野薔薇のぼろぼろになった姿を見て、その痛々しさに「待てよ」と脳内を回転させた。


(Aさんの名前を出したってことは、関わりがあるのは確実……だけどもし、この子が騙されていたとすれば?)


───再び


(Aさんは安室さんや俺を手玉に取るような頭脳の持ち主だ……!この子はさっき俺達がこれ以上“黒の組織”を探らないように警告してくれた。本当は優しい子なのに、こんな傷だらけになりながら何かをしている理由を考えろ……!)


最悪の勘違いが


(あれから姿は見ていないけど、あの黒ずくめの白髪の男は五条家の御曹司だって言っていたし、例えばそこから圧力が掛かっている可能性もある!)


始まる……!!



───コナンの脳内では、今までに得た情報が最悪の形で組み合わさっていた。


その側にいる服部もコナンの険しい形相と先程伝えられた言葉により、Aに多大な警戒心を抱き始めており……


チラリと視線を合わせた2人は頷いた。


「……ごめんなさい、ボク……」


コナンは敢えて、しおらしい子供の演技で情報を集めようと考えた。

子供っぽい仕草で胸の前で手を握り、瞳をうるうるさせながら今にも泣きそうな声で俯く。


「はぁ!?ちょっ……あーもー!悪かったわよ!あんたみたいなガキを脅して言うことじゃ無かったわね」

「野薔薇お姉さん……」

「何よ。でも言っとくけど、本当に探るのだけはやめときなさいよ」

「うん!それは勿論!……あ、でも最後に一つだけ教えて。──野薔薇お姉さんは何でそんなに傷だらけなの?」


野薔薇の体がピタリと止まる。
探るような目線がコナンの顔を見つめるが、コナンがそのまま純粋そうな子供の演技を続けていれば……


ハァ、と大きな溜め息を吐いた野薔薇は


「──別にあんたみたいなガキンチョに心配されるような事じゃないわよ。私は私の目的のためにこれをやってるんだから。全部私の意思よ」


とそう言った。


野薔薇はコナンの純粋そうな様子は演技だと見抜いていた。

だからコナンの返事に落胆した。ここまで忠告しても止める気がないのなら、もう自分にしてやれることはないと考えたからだ。


だがそれはそれとして、Aにこれ以上疑いが掛かるのを防ぎたい。そのため暗に「Aさんに関係はないよ〜」とアピールした。

常識ギャップ→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (169 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
823人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

灯油豆腐 - 主人公ちゃんのCVは古賀葵さん (2月25日 0時) (レス) @page3 id: 8569e305d5 (このIDを非表示/違反報告)
リュウイ - この作品が本当に大好きです!呪術廻戦とコナンのクロスオーバーの中で一番好きです💕これからも更新待ってます!! (2月8日 15時) (レス) @page2 id: 2148135a94 (このIDを非表示/違反報告)
みよ - めっちゃ面白いです頑張ってください (1月15日 17時) (レス) @page1 id: 75e241bf32 (このIDを非表示/違反報告)
くまのん - 続編、おめでとうございます!更新頑張ってください! (1月5日 18時) (レス) @page1 id: d0f6523921 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みずき | 作成日時:2024年1月4日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。